江原啓之さんに聞く、2022年を幸せにする6つのアイテム
いま手元に置きたいアイテムとその理由を江原啓之さんに教えてもらいました。
撮影・小川朋央 文・やしまみき スタイリング・高島聖子
(火)心に明かりを灯し落ち着きを取り戻す。
落ち着かない世の中で心がザワザワしがち。そのまま流されてしまわないようブレーキがほしい。
「ぜひ火を見てください。揺らめく炎を見ていると落ち着くでしょう? 心に灯火がともると癒やされます。暗い考えになる人はいませんよ。
食事のとき、たまにはテーブルにキャンドルを置いてみて。ただ作って、食べるだけの『食堂化』してしまったダイニングは虚しいですが、キャンドルひとつで特別感が出て楽しくなります」
(竹布)竹の浄化パワーを身にまとう安心感。
竹を繊維状にして布に加工した竹布は、とてもやわらかく肌触りが良い。
「竹布のストールやパジャマなどを持っていますが、パジャマはガーゼみたいで着心地がいいですよ。
竹には穢れや禍を祓う浄化の意味合いがあるんです。神社仏閣では年末のすす払いをはじめ、お浄めの場面では竹が用いられます。
そんな竹からできた竹布を身にまとえば、邪気祓いが期待できます。意味合いを知って使うと、自分の身を護るという意識も高まりますよ」
(鏡)朝やリモート会議の前、こまめに自分を見て。
リモート会議などカメラを通した画面で自分の顔を見ることが増えた。
「リモートで繋ぐ前に鏡で自分の顔を見て。眉間にしわが寄っているとか、笑っているようでも目が笑っていないとか。鏡で見ると気づきます。
笑顔は福顔といって福を周囲に与え、幸せを招きます。昔から鏡は魔を祓う神秘のものといわれ、自分の顔を鏡で見るのは、自らのお祓いでもある。リモート以外でも毎朝、鏡を見て笑顔になること。笑顔の練習を怠けちゃダメ」
(鈴)音霊によるお祓いで気持ちの切り替えを。
「音霊(おとだま)といって、音にはたましいが宿っています。清
らかな鈴の音を聞いたときに心が和んだり、気持ちが切り替わったりする瞬間がありますよね。
ネガティブな気持ちを一瞬で祓い、浄化してくれるのが鈴なんです。古くから着物の帯に鈴をつける習慣がありますが、音霊による魔除けの意味合いもあったのではないでしょうか。
私は鞄につけていますが、キーホルダーやお財布など、いつも持ち歩くものにつけるのがおすすめです」
(箒)ホコリと一緒によどみを外へ掃き出し福招き。
「掃除とお祓いは通じるところがあります。竹幣(たけへい)というお祓いの神具がありますが、見た目は掃除道具のハタキにそっくり。
箒で掃く行為もお祓いそのもの。窓を開けて、家のなかのよどんだオーラを外に出すつもりで掃いてみて。たまったものを外に出せば、新しい福が入ってきますよ。
でも掃除道具を部屋の中に出したままでは浄化も台無し。見える収納にするなら、家の雰囲気に合った道具だけを、廊下や収納庫の近くに飾るつもりで」
(笛)念入りな防災と防犯で護りのオーラを強める。
「笛は鈴同様、音霊による魔除けや浄化の意味がありますが、日常に取り入れるなら現実的な用途で考えましょう。
私は枕元に置いています。万が一、大雨で裏山が崩れて生き埋めになっても、吹けば助けを呼べるでしょう。声を出すより体力の消耗が少ない点も笛のいいところ。
また女性やお子さんなら防犯ブザー代わりに持つのもおすすめ。鞄につけておけばすぐに取り出せます。備えるという現実的な行動が護りのオーラを強めますよ」
●特製の笛や鈴、塩などを詰め込んだ江原啓之さん監修『お祓い箱 雅』(マガジンハウス)が好評発売中。
『クロワッサン』1060号より