浴室まわりの水垢やカビを落として磨く、プロの掃除術。
撮影・中島慶子 構成と文・大澤はつ江
【磨く】
水垢などがこびりつきやすい場所は、きっちり落としてから磨く。
[バスルームの天井]
バスルームのカビは、天井に付着したカビの胞子が原因ともいわれている。
天井をきれいに磨いておかないと、カビ問題は解消しない。定期的に掃除する習慣を。
(1)フロアワイパーのヘッドに、ナイロンタオルをたたんでしっかりと装着する。つけにくい場合はカットして。
(2)ナイロンタオルに風呂用洗剤をスプレーする。アルカリ電解水でも同様の効果があるので、どちらでも大丈夫。
(3)天井の隅に、フロアワイパーの角をしっかりとあて、天井の端から中央へと汚れを拭き取る。
(4)汚れを取ったらタオルにつけ替え、から拭きする。汚れたらたたみ直し、きれいな面で拭く。10分程度で完了。
道具
左から
●ナイロンタオル
天井についたカビの元を凹凸がキャッチ。
●薄手のタオル
薄いのでフロアワイパーに装着が簡単。
●風呂用洗剤
水垢や湯垢には、風呂用の洗剤を。
\ 天井をきれいにすれば浴室のカビ発生防止に。/
[鏡]
石鹼カスや水道水に含まれるカルシウムなどがこびりついてできた白い汚れは、アルカリ性なのでレモン汁をつけてこする。ひどい汚れはラップで浸け置き状態にして落とす。
(1)白くなった鏡の汚れには、カットしたレモンの断面をあて汁をつける。レモンに含まれる酸が汚れを中和して緩める。
(2)水で濡らしたナイロンタオルで鏡をこすり、汚れを落とす。シャワーなどの水で流し、タオルで磨く。5分できれいに。
道具
左から
●ナイロンタオル
鏡をキズつけることが少ないので便利。
●レモン
レモンにはクエン酸が含まれるので石鹼カスなどに有効。
[バスルームの排水口・壁]
髪の毛や石鹼カス、水垢などが溜まり、雑菌が繁殖しやすいのが排水口。
放置すればヌメリや悪臭の原因になるので、浴室用洗剤(風呂用洗剤)で落とし、水気を残さない。
(1)風呂用洗剤を排水口にスプレーし、洗車ブラシでよくこする。洗車ブラシは幅が広く、柔らかい毛先なので傷がつきにくい。
(2)浴室の壁も洗車ブラシで隅々までこすり、水垢などを落とす。シャワーの湯で流したら水をかけ、全体を冷ます。
(3)水切りワイパーを使い、上から下へと壁の水気を切る。このひと手間がカビと水垢の発生を防ぐ。浴室全体で10分程度。
道具
左から
●風呂用洗剤
浴室の汚れを的確に落とす。
●水切りワイパー
壁に残った水分を切るのに最適。
●洗車ブラシ
幅がワイドで長さもあるので、高いところにもブラシが届き便利。
\入浴後の水切りを習慣に。浴室はいつもピカピカ。/
[蛇口]
水道水に含まれるカルシウムがこびりつくと白い跡に。除去するには歯磨き粉の研磨成分で。
細かい部分や溝、隙間の掃除には、毛先を切ってコシを出した古歯ブラシが便利。
(1)古歯ブラシの毛先3分の1ほどをハサミでカットする。こうすることでブラシにコシが出て、力を入れやすい。
(2)ブラシの先をカットしたもの。細かい部分や蛇口の奥の汚れをかき出しやすい。作っておくと細部の掃除に重宝する。
(3)歯ブラシの先に研磨剤の入った歯磨き粉をつけてこする。終わったら水で流し、タオルで磨く。蛇口は5分で終了。
(column)浴室のカビ予防に重要なのは、 水気を切り、残さないこと。
きれいに掃除した浴室も、水気が残っていると雑菌の繁殖を招いてしまう。水切りワイパーでしっかり水気を切る。
『クロワッサン』1059号より