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【山田ルイ53世のお悩み相談】ノリが軽すぎる私。子供を作ってもいいのでしょうか。

お笑いコンビ髭男爵のツッコミ担当で、作家としても活動中の山田ルイ53世さんが読者のお悩みに答える連載。今回は子どもをつくるべきか否か、揺れる思いをはっきりさせたい女性からの相談です。

撮影・中島慶子

<お悩み>
子どもをつくるべきか悩んでいます。結婚2年目のパート主婦です。
今32歳ですが、考え方が幼稚で人間ができていません。
結婚する時も特に覚悟もなく、「ダメだったら離婚しよ~」と軽い気持ちでした。
幸い夫は良い人で、今のところ仲良く幸せに暮らしています。
年齢的にも子どもをつくるなら早いほうが良いと思うのですが、以下のことが心配です。
●お世話、しつけができる自信がない(面倒くさい)
●もんのすごく、お金がかかる
●自分の時間が減る、全てが子ども中心になる
●将来、ニートや犯罪者になったらどうしよう……
我ながら、自分中心のクズ的思考だと思います。
結婚はダメだったら離婚できますが、子どもはやっぱりいらなかったと思ってもリセットできないし、覚悟が必要と思うのですが、その覚悟もなく……。
じゃあ産まなきゃいいと思われそうですが、もっと年をとって産めない年齢になった時、後悔するかもしれないのが怖いのです。
夫は子作りにすごく積極的というわけではないですが、いつかは欲しいと思っているようです。
私も夫の子どもを欲しい気持ちはありますし、夫が15歳年上なので余計につくるなら早いほうが……と焦ります。
が、夫のことを考えなくてもいいのなら、7:3で欲しくない気持ちが今は勝ってしまいます………。
山田さんのご意見が聞きたいです、よろしくお願いいたします。
(コパンダ/女性/ 32歳、今まで一度も正社員の経験がなく適当に生きてきました。結婚できたのが人生最大の幸福で、今が一番幸せです。)

山田ルイ53世さんの回答

筆者は、コパンダさんのことを、「自分中心のクズ的思考」の人間だとは全く思いません。
相談者のような方は沢山いらっしゃると思いますが、“山田さんの意見”と言われても、これはお答えしかねる。
勿論、重々分かった上でのご相談でしょうが、子を持つか否かについて、意見を聞くべきは自分自身の心と、パートナーである旦那様。
むしろ、それ以外の意見などこの際、さして意味はないと思いますので、一度、真剣に話し合うのは大前提として。
お二人の間で、「子供は要らないな」という結論に達しても、それはそれで良いと思いますし、
「子作りにすごく積極的というわけではないが、いつかは欲しいと思っている」旦那さんと、「夫の子どもを欲しい気持ちはある」という相談者のタイミングが合えば、またそのとき考えれば良いのでは。
ちなみに、長女が生まれる前の筆者自身を振り返ってみると、「お世話、しつけができる自信がない」は、少しありました。

ちょうど、“一発屋”と呼ばれ始めた時期でもありましたので(幸い、生活に困るようなことはありませんでしたが)将来的な不安が常にあった。
まあ、今も似たようなものです。
“もんのすごく”かは分かりませんが、何かと出費が嵩むのも事実ですし、「自分の時間が減る、全てが子ども中心になる」というのもまあ、そうでしょう。
おしめを替え続けて日が暮れたなんてこともありました。
お陰で今では次女のおしめを、”柿の葉寿司”のようにササッと替えることが出来ますが、「面倒臭さ」を全く感じないかといえば嘘になる。
正直ゼロではない。
最後の「将来……」に限っては、それを言い出したらキリがないといった類の、取り越し苦労だとは思いますが。
いずれにせよ、子育てというものは、基本的に、誰もが初心者スタート。
「上手く出来るかどうか」を殊更思い悩むのも、あまり意味がないようにも思います。
只一つ。
重ね重ね、筆者の口から、どうこう言うことではないのですが、「幸い夫は良い人で、今のところ仲良く幸せに暮らしています」という相談者のご家庭であれば、既に子供がやって来る準備は十二分に整っている気がします。
それだけは確かかと。

山田ルイ53世●お笑いコンビ、髭男爵のツッコミ担当。本名、山田順三。幼い頃から秀才で兵庫県の名門中学に進学するも、引きこもりとなり、大検合格を経て愛媛大学に進学。その後中退し、芸人へ。著書に『ヒキコモリ漂流記』(マガジンハウス)、『一発屋芸人列伝』(新潮社)、近著に『一発屋芸人の不本意な日常』(朝日新聞出版)。
 公式ブログ

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