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少しの手間で結果が出る!
毎日使える減塩テクニック。

減塩したい、と思いつつも現実はなかなか難しいもの。そこで、味を感じやすくする工夫や素材の生かし方で減塩できる、基礎テクニックを教わりました。

「味を感じやすくする工夫や、素材の生かし方など、調味料や素材の特性、そして調理科学を理解することで、減塩はかなりクリアできるんですよ」と、料理家で栄養士の小田真規さん。

今回伝授してもらったのは、減塩できておいしくなる、調理の基礎テクニックです。

 

【臭みを取り除く】

魚などから出るドリップは拭き取るなど、下処理が命。

ていねいな調理がおいしい減塩の第一歩。とくに魚や肉は下処理をきちんとして生臭さを消すことが大前提だ。「生臭さは味覚を損なうだけでなく、塩味を感じにくくさせる原因にもなるんです」。

調理に入る前に、にじみ出る脂や水分を拭き取って。さらに、煮魚には湯引きがおすすめ。熱湯ではうまみが逃げ、身割れもしやすいので、約80度の湯を使うことが肝心です。

また、魚や肉からにじみ出るドリップは臭みの原因に。ていねいに拭き取ってから調理を。「血合いの部分も含めて、キッチンペーパーでしっかりと水気を取ってください」。

このひと手間で、イヤな臭いが取れて、塩味も入りやすくなる。カレイなど、繊細な味つけをしたい白身魚の切り身の場合は湯引きをする。「塩をふって、80度の湯に1分ほど浸してから、冷水にとってぬめりを落とし、水気をキッチンペーパーで拭いてください」。

80度の湯は、熱湯5カップに水1カップを加える、と覚えておいて。

 

【水分を減らす】

野菜は水分を飛ばして調理することでうまみも香りも凝縮。味にふくらみが。

野菜から出る水分は料理の味を薄める最大の要因。野菜の種類や調理法に応じて適度に脱水させることが、おいしく食べるポイントだ。

「根菜は茹でたら、表面を乾かしてから調味してください。味がからみやすくなります」。

野菜炒めは「焼く」感覚で、フライパンに野菜を入れたら2〜3分「ほったらかし」にしたほうが、熱を逃がさず水分が飛び、シャキシャキに仕上がります。

れんこん、にんじんなど、煮崩れしにくい野菜は下茹でをして、ザルに上げて表面をシワがよるくらいまで乾燥させてから調味を。「味がなじみにくい根菜も、こうすると乾いたところに煮汁がスッと入り、味がしみこみやすくなります」

れんこん、にんじんなど、煮崩れしにくい野菜は下茹でをして、ザルに上げて表面をシワがよるくらいまで乾燥させてから調味を。「味がなじみにくい根菜も、こうすると乾いたところに煮汁がスッと入り、味がしみこみやすくなります」



 
ごぼうなどをきんぴらにするときは、フライパンに広げて敷き詰め、そのまま焼きつけて水分を飛ばす。

「ほったらかし焼きと呼んでいます。ごぼうはとくに味が入りにくいので、カピカピの状態になるまで、動かさずに焼いてください」

「ほったらかし焼き」で水分を飛ばす。

「ほったらかし焼き」で水分を飛ばす。


サラダの生野菜は水気をしっかり拭き取ること。

「サラダドライヤーがない場合は、キッチンペーパーで生野菜をそっとつかむようにして水気をぬぐっていきます。これで水っぽくならず、少量の塩でおいしく食べられます」

水分をしっかりとることで、薄味でサラダが楽しめる。

水分をしっかりとることで、薄味でサラダが楽しめる。


肉野菜炒めは、肉を広げ、その上に火の通りにくい野菜から順番に重ねます。2~3分動かさず、野菜の水分を飛ばして焼きつけると、肉は半面に焼き色がつき、半面はふっくら、野菜はシャキシャキ。味も引き立ちます。
入れる順番がポイント。

入れる順番がポイント。

野菜の水分を飛ばすまで動かさない。

野菜の水分を飛ばすまで動かさない。


カロリーオフにもつながる! 毎日使える減塩調理テクニックはこちら。
https://croissant-online.jp/topics/38980/

 

◎小田真規子さん 料理家・栄養士/「スタジオナッツ」主宰。健康に配慮した簡単でおいしいレシピが人気。著書に『初めての減塩水クッキング』(セブン&アイ出版)など。

『クロワッサン』911号(2015年10月25日号)より

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