くらし

「プレインピープル」主宰の髙山泰子さんがいい眠りのために準備していること。

日々、仕事や家事、育児に追われる女性たち。いい睡眠を確保するため、どこで時間の区切りをつけて寝る準備を整えているのだろう。
  • 撮影・清水朝子 文・喜多川美穂

仕事を持ち帰らず、家事は軽減。呼吸法と適度な運動で安眠へ導きます。

「この20年間、気持ちのいい睡眠がとれていない自覚はあったんです」という髙山泰子さん。仕事で疲れて帰宅すると、ソファに座った途端、寝落ちしてしまうことも。すると夜中に起きて、寝支度をしなければならない。

「だから、帰宅したらなるべく座らないようにして、一気に寝られる状態までもっていくんです」

就寝を23時と定め、夜は家事などの負担を軽くしておく。たとえば、近所のスパで朝にゆっくり入浴することにして、夜はシャワーのみ。昼間は外食、夜は会食も多いので、自宅での夕食は軽めにするといった具合だ。

「スパのお風呂はジャクージなので、マッサージ効果もあるんです。夕食も、休みの日に作り置きするか、サラダなどですませます」

帰宅してから眠りに向かうための心身の切り替えは難しい。いろいろ試した結果、寝る前に少し時間を取ってでも適度に身体を動かしたほうが、スムーズに眠れるとわかった

「身体全体が凝っているとなかなか寝つけないので、ストレッチポールの上に寝転がるように乗るんです。本格的なストレッチではないけれど、それでも充分、身体がリセットされます」

骨盤・背骨・股関節が整う感覚だ。

「それに私の問題は、夜中、トイレに起きるので安眠を妨げられることでした。そこで、骨盤底筋体操を正式に習って取り組んだら、2カ月で改善。目が覚めてもせいぜい1回、以前のように数回というのはなくなりました」

身体の冷えも大敵なので、対策を。

「加圧トレーニングで筋活中でもあるのですが、そこで乾いた熱よりも湿度のあるほうが筋肉にはいいと聞いて。通っている鍼灸サロンで使っている湿度のあるホットマットが気持ちよくて、同じものを購入して家でも使うように。肩を温めるグッズも愛用しています」

心を鎮めるために、ハーバード式呼吸法も取り入れるようになった。

「いわゆる瞑想だと、“考えないとはどういうことか?”と考えるじゃないですか(笑)。でも、この呼吸法は息を吸って止めて吐くのを4‒7‒8秒のペースで行うので、数をカウントするのに集中して雑念が入らず、眠りにおちいりやすいんです」

スマホチェックや読書の誘惑も振り切り、寝る前は呼吸法に専念。道具いらずの呼吸法は出張先でも欠かさない。

「ベッドの中では、ラベンダー系アロマのリラックス効果も利用。寝ながら簡単に塗れるロールオンタイプのアロマで、心地よく眠りに就きます」

髙山泰子(たかやま・やすこ)●衣食住のライフスタイル型ショップ「プレインピープル」を主宰。最近は、国内の伝統的工芸品に着目している。

『クロワッサン』977号より

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