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片づかない悩みあれこれ、アドラー心理学の応用で解決に導きます。

別名、勇気づけの心理学といわれるアドラー心理学。そのエッセンスを片づけに取り入れたら、自分にとって快適な部屋が手に入ります。

撮影・青木和義

[CASE 3]編集M

夫の読み切れないコミック誌が、納戸にどんどん溜まるのがストレスです。週に2種類のコミック誌を買ってくるのですが、子どもも小さく共働きなので、読む暇がありません。「一度買うのを休めば?」と促すのですが、聞く耳を持たず。山のように積み重なるコミック誌が雪崩を起こして倒れたら危ないので、なんとかしたいです。

紙が柔らかいので、紙ダニの発生も気になる。
紙が柔らかいので、紙ダニの発生も気になる。

家族の片づけは、長い目で働きかけていくのがカギ。

「もしや、お子さんは男の子?」

占い師のような発言に固まる編集M(しかも正解)。実は、父親の中には子どもが生まれると、潜在的に奥さんにもっと注目してほしいと嫉妬する人もいるという。
「本を溜めることで、自分の存在を主張しているので、それを完全否定しては逆効果です。特に男性は“その気になる”まで待つことが大事」(丸山さん)

でも、待っていたら、部屋がコミック誌で溢れかえってしまう。
「スペースを与えて、ここから溢れない程度に溜めるよう提案しては。交渉が決裂しても、怒ってはダメ。とにかく待つ。そして機を改めて話してみること」(丸山さん)

後日話し合いの結果、承諾を得られた。いずれ絵本を収納しようと空けていた本棚が収納スペースに。すると不思議なことに、せっせと溜まったコミック誌を読み始めたという。
「サイズの関係で縦には入りませんでしたが(棚左上)、私としては快適なので問題ありません」(編集M)

(左)床に無秩序に積み重なっていたコミック誌がなくなるだけで、部屋はスッキリとした印象に。 (右)びっちり詰まったコミック誌を見て、読書欲が刺激されたのかも?
(左)床に無秩序に積み重なっていたコミック誌がなくなるだけで、部屋はスッキリとした印象に。 (右)びっちり詰まったコミック誌を見て、読書欲が刺激されたのかも?

丸山郁美(まるやま・いくみ)●勇気づけホームオーガナイザー。自身の経験を基に、アドラー心理学を片づけに取り入れる。片づけのカウンセリングやサポート、講演などを行い、片づけた家は800世帯以上。

『クロワッサン』970号より

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