いま手に入れておきたい器が揃う、ギャラリーめぐり。【京都編】
撮影・小出和弘 文・高橋マキ
御所東 日日
職人のすぐれた手仕事を、毎日の暮らしの中に。
築100年に迫るお屋敷。「日日」と書かれた表札が目印だ。迎えてくれるのはフードディレクターでもある奥村文絵さん。かつて京都と東京・富ヶ谷でギャラリーを営んでいたエルマー・ヴァインマイヤーさんとの出会いがきっかけで、このギャラリーショップが生まれた。
店名は、京都の人がよく口にする「にちにち(日々)の暮らし」という言葉の響きが気に入って名づけた。20名ほどの作り手による、にちにちのための愛おしい器が揃う。
「お客さまの好みをうかがって、奥から商品をお出しします」というスタイルには当初緊張するが、そのうち話は弾み、心が躍り始める。器初心者からコレクターまで楽しめる、まさにギャラリーと呼ぶにふさわしい店だ。
にちにち●京都市上京区信富町298 TEL 075・254・7533 営業時間 10時〜18時 定休日 火曜 2017年10月27日〜11月13日までドイツ人アーティスト、アン・アレクサ・デアによる『BOOK』展を開催。http://www.nichinichi.com
京都市役所前 京都 やまほん
置いて静謐、使って雄弁、 料理映えする器が並ぶ。
三重県伊賀市の人気ギャラリー『やまほん』の京都店が、今年6月に移転リニューアル。新天地は、古くからの骨董屋さんも多い寺町二条界隈。「京都駅からは離れてしまったんですが、周りに古いお店や飲食店も多い場所なので、お客さんには好評です」と言うのはオーナーの山本忠臣さん。今回の移転で常設の点数が増えたほか、京都店の特徴として、酒器、茶碗が充実。2017年10月27日から11月15日は土田和茂展。オーソドックスでありながら、時代にあった軽やかさも兼ね備えた「使ってみたくなる」漆器が揃う。紅葉を待ちわびる頃、足を運びたい。
きょうとやまほん●京都市中京区榎木町95・3(二条通寺町東入ル) 延寿堂南館2F TEL 075・741・8114 営業時間 10時〜18時30分 定休日 木曜 月に1回、企画展を開催。11月は酒器展を予定。http://www.gallery-yamahon.com
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