竹内涼真さんが語る、ミュージカル『奇跡を呼ぶ男』──好きなことや楽しいと思うことに取り組んでいきたい
撮影・天日恵美子 スタイリング・徳永貴士 ヘア&メイク・佐藤友勝 文・黒瀬朋子
昨年、ドラマ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』の勝男役で新たな当たり役を手にした竹内涼真さん。Netflix映画『10DANCE』で、アスリート級のハードな競技ダンスを披露したかと思えば、ドラマ『再会~Silent Truth~』では苦悩する刑事役と八面六臂の活躍である。
「たとえリスクがあっても、想像のつかないことをやってみたい、というのはあるかもしれません。僕は飽き性なので(笑)」
4月に、ミュージカル『奇跡を呼ぶ男』に出演する。1990年代の同名映画をもとに舞台化されたブロードウェイ・ミュージカルで、竹内さんの舞台出演は『17AGAIN』以来、5年ぶり。
「前作が初舞台だったのですが、自分は意外と稽古が好きで、時間をかけて積み上げて作ったものを本番にぶつける作業は面白かったです。(今回出演を決めたのは)あのスリルと充実感をまた味わいたくなったのかもしれません」
竹内さんが演じるのは、旅の行く先先で伝道師になりきり、集会で奇跡を起こす詐欺師の役。巧妙な語り、ゴスペルやソウルを歌い上げ、聴く者をぐいぐいと引き込んでいく。
「国民性も宗教観もグルーヴも違うなか、物語の世界観を最後までしっかりと学び続けることが成功への鍵だと思っています。自分の中から湧き上がるエネルギーをパッションと結びつけて表現することができたら、新しいものにできるのではないかと。お客さんをびっくりさせたいですね」
『10DANCE』の前はダンス経験はほぼなかったという嘘のような逸話があるくらい、竹内さんがこうと決めたら、どんな不可能なことも実現できそう。幼少期からプロのサッカー選手を目指しながら、20歳で俳優に転向した。並々ならぬ意志の強さはアスリート時代に培われたものなのかもしれない。
「自分の存在意義を探していた頃に、『これかもしれない』と思えたのが俳優という職業でした。注目されるようになって、期待に応えなければと悩んだ時期もあったのですが、今は自分の好きなこと、楽しいものとして、この仕事に取り組まないといけないと思うようになりました」
理想の俳優の条件を尋ねると、しばらく考えたのち「本当に向き合える作品を厳選すること」と答えた。
「俳優は、自分の心が充実していたほうが、作品もよくなると思います。全て自発的に動くことが大切だと思います」
安定志向の昨今、果敢に人生を豊かに彩ろうとする竹内さんは眩しかった。
『クロワッサン』1162号より
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