K-POPが世界へと開かれていく物語の原点──「No. 1」(BoA)
高橋芳朗の暮らしのプレイリスト。韓国の歌手、BoAが25年にわたって所属してきたSMエンタテインメントとの専属契約を終了しました。確かな成功を収めたその足跡は、韓国のアーティストが海外で活動するための現実的なロールモデルになりました。
文・高橋芳朗
韓国の歌手、BoAが25年にわたって所属してきたSMエンタテインメントとの専属契約を終了しました。この大きな節目に際して、彼女の公式YouTubeチャンネルが公開したトリビュート動画のタイトルは「You still our No.1 BoA」(BoA、あなたはいまでも私たちのNo.1です)。2002年のヒット曲「No.1」の歌詞(You still my No.1)を引用しながら、BoAが築いてきた功績とその歩みが現在も特別な意味を持ち続けていることを端的に伝えています。
BoAは2000年代初頭、まだ「K-POP」の言葉自体が浸透していなかったころに日本のマーケットへ本格的に進出。言語や文化の違いという高い壁に真正面から向き合い、確かな成功を収めたその足跡は、韓国のアーティストが海外で活動するための現実的なロールモデルになりました。彼女の実績は後続世代にとって明確な指針となり、K-POPがアジアを越えて世界へと広がっていくための土台を形づくったのです。
代表曲「No.1」のタイトルは、BoAが新しい時代を切り開いてきた事実を象徴する記号として長く記憶されてきました。そして今回贈られた「You still our No.1」というメッセージもまた、彼女がK-POPの歩みの中で確立してきた唯一無二のポジションを再確認させるフレーズといえるでしょう。BoAはいまもなお、K-POPが世界へと開かれていく物語の揺るぎない原点として語られ続ける存在なのです。
『クロワッサン』1161号より
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