伝統とアートが出合う街──漫画家・ひうらさとるさんの城崎温泉街の楽しみ方 Vol.3
外湯をハシゴして、そぞろ歩き──旅に出たら、風情ある街も楽しみたい。城崎温泉街に暮らす漫画家・ひうらさとるさんに案内してもらった。
撮影・上原未嗣 ヘア&メイク・中村みき イラストレーション・ひうらさとる 文・日高むつみ
ひうらさとるさん
漫画家
1984年にデビュー。代表作に『ホタルノヒカリ』『西園寺さんは家事をしない』など。無類の旅好き。近著に『58歳、旅の湯かげん いいかげん』。インスタグラム:@marikosatoru
漫画家
1984年にデビュー。代表作に『ホタルノヒカリ』『西園寺さんは家事をしない』など。無類の旅好き。近著に『58歳、旅の湯かげん いいかげん』。インスタグラム:@marikosatoru
城崎温泉──伝統とアートが出合い、進化を続ける湯の街
開湯1300余年。湯治客を癒やし、文人に愛されてきた温泉場で、現在は国内外のクリエイターが足繁く訪れるアートな地。その魅力を感じる街歩きへ。
文学の香り漂う、城崎の宿
三木屋
文豪ゆかりの宿で、しばし文学の世界を味わう
創業は元禄年間、当代で十代を数える老舗。志賀直哉が療養のため滞在し、その経験から『城の崎にて』が生まれたエピソードで知られる。昭和2年築の木造3階建ては国登録有形文化財。ひうらさんも城崎に遊びに来た友人と泊まるなど定宿にしているそう。「ロビーや客室からの庭園も見事!」。実はこの庭園、志賀直哉の『暗夜行路』にも描かれたもの。
兵庫県豊岡市城崎町湯島487 TEL:0796-32-2031 全16室 1泊1名2万8600円〜(2名1室利用時、夕朝食付き) https://kinosaki-mikiya.jp/
小林屋
川沿いの柳並木を眺める日本の美に出合える宿
一の湯の対岸に位置する『小林屋』は創業300年。柳が美しい城崎らしい大通りを広縁から眺められる名宿だ。歴史を刻んだ木造3階建ての本館を、現代美術家としても活躍する11代目当主がシンプルかつ日本ならではの陰影の美しさを感じられる宿にリニューアルした。和紙や焼き物、家具調度などに取り入れられた伝統工芸の技も見応えあり。
兵庫県豊岡市城崎町湯島369 TEL:0796-32-2424 全10室 1泊1名2万9150円〜(2名1室利用時、夕朝食付き) https://kobayashiya.co.jp/
『クロワッサン』1148号より
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