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片づかないタイプ別、傾向と対策

片づけてもすぐに散らかる部屋に、無力感を味わう人も多いのでは?でも一度〝仕組み〟を身につければすっきり生活を維持するのは、じつはそう大変ではありません。失敗する原因に向き合って、自分に合った対処法を知ることで、快適な暮らしが手に入るはず!

イラストレーション・ZUCK 文・栗本千尋

生活スタイルや考え方によって、自分に合う片づけ方は異なる。片づけへの苦手意識があるのは、自分の傾向をわかっていないせいかも? ものを減らしたいけど減らせない、上手に収納したいけどしまえない、すぐにリバウンドしてしまう……などなど、5つにタイプ分け。片づけアドバイザーの石阪さんにそれぞれのタイプを解説してもらい、克服のためのアドバイスをもらった。片づけがうまくいかない人、必読!

あなたのタイプをチェック!↓

ものが多すぎるタイプ

片づかないタイプ別、傾向と対策

◻︎「いつか使える」が口グセ。
◻︎将来に漠然とした不安がある。
◻︎ちょこちょこ買い物をしがち。

それ、本当に必要?ものと向き合おう。

「捨てるのがもったいない」と、ものを処分するのが苦手な人は多い。石阪さんは「このタイプは不安を抱いているかも」と指摘する。「これを買えば幸せになれる」と、近い未来への期待で買いグセがつき、ものは増える一方。思い出を大切にするあまり、長年使っていないのに捨てられない。いっぱい服があるのに着る服がない。それでも100回に1回、「残しておいてよかった」という成功体験があるからやめられない……。心当たりがあったら〝ものに向き合う〞ことが克服の第一歩。「何年使っていなかったか」「なぜ使わなかったのか」「誰かがほしいと言ったらあげたい?」と、段階を踏んでいくと、手放すことができるはず。売ったり、あげたりする選択肢もある。

収納下手 タイプ

片づかないタイプ別、傾向と対策

◻︎美意識があまり高くない。
◻︎実家も片づいていない。
◻︎洗濯物をちゃんとたためない。

揃えることを意識して。見えない収納も有効!

片づけたつもりなのに、なぜか雑然としているのは収納下手タイプ。「このタイプは、ふきんをきちんとたためない人が多いんです」。美意識が高くなかったり、実家もそうだから、そもそもきちんとした状態を知らなかったり。まずは、練習することから始めてみよう。洗濯物をたたむときは、端と端を揃え、シワを伸ばし、平らにするように意識を。また、ものを収納する際には、素材別に分けたり、大きさや高さを揃えたりすると、部屋全体がすっきりし、統一感を出せる。さらに、このタイプは〝見せない収納〞にするのも有効だという。「生活感たっぷりの部屋は、扉のある収納を使えば、手っ取り早く片づけられますよ。中が多少ごちゃっとしていても大丈夫!」

片づけ方が極端 タイプ

片づかないタイプ別、傾向と対策

◻︎物事を俯瞰で見るのが苦手。
◻︎几帳面でこだわりが強い。
◻︎集中力はあるが長続きしない。

わかりやすい分類で実用的な収納を。

「分類しすぎ」「しまいこみすぎ」など、極端な片づけをする人は、家全体が見えていない可能性があるので、前ページの〝鳥の目〞を意識しよう。「分類しすぎる人は、小さいものから片づけようとしているのでは?」と、石阪さん。細かく分類して一つ一つを小さなケースにしまうと無駄な空間ができる。大まかに分類してひとまとめにするほうが、コンパクトになるし、使いやすくなる。「一見片づいているけれど、しまいこみすぎて実用性に欠けているパターンは、几帳面な人にありがち」。おすすめは、一度、全部ものを出してから分類すること。例えば、紙皿と紙コップ、割り箸などは一緒に使うことが多いので、パーティー用の道具としてまとめるなど、使い勝手を考えてみて。

家族が協力してくれない タイプ

片づかないタイプ別、傾向と対策

◻︎自分の思いを伝えるのが苦手。
◻︎忍耐力が人一倍強い。
◻︎ついつい世話を焼いてしまう。

家族にわかる仕分けと、コミュニケーション。

片づいているかどうかの主観は人それぞれ。石阪さんは「パブリックとプライベートなスペースを分け、割り切るのも大事。個人の部屋は好きにしてもらえばいい」との見解。でも、リビングに出しっぱなし、脱ぎっぱなしにされていたらイラッとしてしまう……。「全部やってあげるとそれが当たり前になってしまうので、持ち主の部屋にポイッと投げ込んでおくんです」。コミュニケーションの不足もありそうなので、「使ったら戻してね」と粘り強く声をかけ続け、きれいな家が気持ちいいことを体感してもらえれば協力してくれるようになるはず。また、自分だけがわかる状態にせず、ものの住所を決めてラベリングするなど、家族にとって作業が重荷じゃなくなる工夫を。

すぐにリバウンド タイプ

片づかないタイプ別、傾向と対策

◻︎ものを出しっぱなしにしがち。
◻︎多少の部屋の乱れは気にならない。
◻︎達成感があるとそれで満足する。

家全体の片づけと毎日15分のリセットを。

これはずばり、「片づけきれていない人」と石阪さん。「全ての部屋の片づけができないと、紙一枚からリバウンドしていくんです。中途半端に片づけるとそのリスクが高くなるので、丸1日片づけを3回やってみて。1回めと2回めは近い日程がいいですね」。特にバックヤードから片づけると、スピードアップするし、リバウンドしないそう。「全ての部屋の片づけをしたら、毎日15分でいいので、使ったものを定位置に戻す。習慣は2週間続けたら、やらないと気持ち悪くなると思います」。また、ものが出しっぱなしになるということは、収納が足りていない場合が。もうひと踏ん張り厳選して、7割収納を目指せば、しまいやすい状態になるし、余計な買い物をしなくなる。

  • 石阪京子 さん (いしざか・きょうこ)

    片づけアドバイザー

    一生リバウンドしない片づけを提案。雑誌やテレビで活躍中。『実家片づけ』(ダイヤモンド社)など、著書多数。LINEやZoomによる片づけレッスンも行う。

『クロワッサン』1138号より

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