家の中で一番大切な場所 篠友子さんの個性あふれる本棚
仕事の一環として、究極の私的空間として。本棚の使い方は本当にひとそれぞれ。今回は一筋縄ではいかない究極の本棚を見せてもらった。
撮影・柳原久子 構成&文・中條裕子
この棚に収まるだけ、そう決めて本を所有
もともと漫画が大好きだった篠友子さん。『生徒諸君!』『エースをねらえ!』『ベルサイユのばら』……それらを全巻コレクションしたり、本屋で一度に3〜4冊の本を購入して積ん読状態が続いたことも。
そんな篠さんが現在の本棚に行き着いたのには理由があった。
「食器が大好きだった母は蔵一つ分くらい持っていたんです。亡くなった時にそれが見事にゴミと化して。私だとなんだろうと思ったら服と本だった」
以来、本棚の整理を考えていたが、実行できたのは一昨年。山梨県は北杜(ほくと)市にある林の中の築25年の家を購入し住まいを移した際、設えてあった棚の一角を本棚とし、本を所有するのはここに入るだけ!と決めた。
「移住してくる時にはこの3倍はありましたが、棚3段分に入るだけと決めて厳選しました。今あるのは、こちらに移住してから買ったものと永久保存版のみです。前後2列にして並べ、それでも棚がいっぱいになったら、また蔵書を見直して処分するつもりです」
『クロワッサン』1136号より
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