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家の中で一番大切な場所 篠友子さんの個性あふれる本棚

仕事の一環として、究極の私的空間として。本棚の使い方は本当にひとそれぞれ。今回は一筋縄ではいかない究極の本棚を見せてもらった。

撮影・柳原久子  構成&文・中條裕子

この棚に収まるだけ、そう決めて本を所有

もともと漫画が大好きだった篠友子さん。『生徒諸君!』『エースをねらえ!』『ベルサイユのばら』……それらを全巻コレクションしたり、本屋で一度に3〜4冊の本を購入して積ん読状態が続いたことも。

そんな篠さんが現在の本棚に行き着いたのには理由があった。

「食器が大好きだった母は蔵一つ分くらい持っていたんです。亡くなった時にそれが見事にゴミと化して。私だとなんだろうと思ったら服と本だった」

右から、サスペンスの作品として気に入っている佐藤正午『鳩の撃退法』、角川春樹『オー・ソレ・ミオ』と、宮崎駿が描き下ろしたイラストが入った『ブラッカムの爆撃機』の2冊は永久保存版。
右から、サスペンスの作品として気に入っている佐藤正午『鳩の撃退法』、角川春樹『オー・ソレ・ミオ』と、宮崎駿が描き下ろしたイラストが入った『ブラッカムの爆撃機』の2冊は永久保存版。

以来、本棚の整理を考えていたが、実行できたのは一昨年。山梨県は北杜(ほくと)市にある林の中の築25年の家を購入し住まいを移した際、設えてあった棚の一角を本棚とし、本を所有するのはここに入るだけ!と決めた。

「移住してくる時にはこの3倍はありましたが、棚3段分に入るだけと決めて厳選しました。今あるのは、こちらに移住してから買ったものと永久保存版のみです。前後2列にして並べ、それでも棚がいっぱいになったら、また蔵書を見直して処分するつもりです」

現在所有するのは、この3段に入る本のみ。上段は以前にハマって勉強した韓国語関連のテキストを、中段には単行本、下段は文庫本とサイズ別に収納している。
現在所有するのは、この3段に入る本のみ。上段は以前にハマって勉強した韓国語関連のテキストを、中段には単行本、下段は文庫本とサイズ別に収納している。
  • 篠 友子

    篠 友子 さん (しの・ともこ)

    作家

    長年邦画やドラマの宣伝を担当後、2022年に作家デビュー。近著に『あなたに会える杜のごはん屋』。3月に『うえから京都』の文庫が発売。

『クロワッサン』1136号より

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