小さな空間でも心地よくーーインスタグラマー・金子敦子さんの住み替え
撮影・黒川ひろみ 文・嶌 陽子
住まいへの固定観念を外し、小さな空間でも心地よく。
金子敦子さん(インスタグラマー 62歳)
「3LDK 88平米」から「1LDK 52平米」に住み替え
夫と社会人の娘と3人で暮らす金子敦子さん。郊外のファミリー向けマンションから都心の1LDKのマンションに越したのは23年前、娘が3歳のときだった。
「広さより立地や利便性を優先したのと、家族との時間を大切にしたかったから。皆が自然と集まる家にしたかったんです」
コンパクトな空間で快適に過ごせるように工夫を重ねていった金子さん。家族の個室を設けず、リビングと寝室は兼用。収納家具をむやみに増やさず、あるものを活用するなど、住まいへの固定観念にとらわれない柔軟な発想が新鮮だ。
「狭いから不便だと思ったことはほとんどないです。遠くから人が遊びに来たときも、近くのホテルに泊まってもらえばいいと発想を転換。探し物が減る、家族の仲も深まるなど、メリットはたくさんあると感じています」
スペースがコンパクトだから掃除がラクに
掃除で主に使うのはほうき。「出しっぱなしにしておいて、気づいたときに床を掃いたり、棚のほこりを払ったり。スペースが広くないので、あえて掃除の時間を作らなくてもきれいな状態をキープできます」
収納場所が限られるので探し物が激減
ダイニングの棚は家族ごとにゾーン分けしているほか、すぐ片づけたいときのものの避難場所として1人ひとつずつ「とりあえずボックス」を設置。キッチンの棚もちょうど3つに分かれていたため、各自がロッカーとして趣味のものや日用品を収納。
「しまう場所が限定されているので、ものの管理がしやすく、探し物が減りました」
シーズンオフのものは手元に置かない
服の収納スペースが限られているため、よく着る服だけ手元に。シーズンオフのものは宅配型の保管サービス「サマリーポケット」に預けている。
「1着ずつ写真をアプリ上で見られたり、オプションでクリーニングのサービスがあったりして便利です」
ベッドではなく布団にし、夜はリビングを寝室に
今の住まいに引っ越した際、場所を取るベッドを手放した。以来、夜になるとリビングに布団を敷いて寝ている。
「スペースを有効活用できるし、夜に布団を敷くので床にものを置かないようになり、部屋が散らからなくなったのもうれしい副産物」
趣味のミシンコーナーは空間に溶け込ませる
去年から洋裁に夢中の金子さん。リビングの一角に設けたミシンコーナーは空間に溶け込むよう、白色に統一。
「壁と同じ色だから雑然としません。皆が快適に過ごせるよう、共有スペースに置くものは急須ひとつでも家族に相談するのがルールです」
スーツケースは収納兼サイドテーブルに
使用頻度の低いバッグや服、溜まっていくエコバッグなどはスーツケースに収納。シルバーやブラックの色がインテリアに馴染むので、ソファの横に置き、サイドテーブルとしても活用している。
『クロワッサン』1126号より
広告