米音楽界の巨匠が20分で書き上げたCMソングの定番。【高橋芳朗の暮らしのプレイリスト】
クインシー・ジョーンズ「Soul Bossa Nova」
米音楽界の巨匠が20分で書き上げたCMソングの定番。
巨星墜つ、と表現するのがしっくりくるでしょう。アメリカの音楽プロデューサー、クインシー・ジョーンズが11月3日に死去しました。91歳でした。
1950年代にトランペット奏者としてキャリアをスタートさせて以降、長年に渡ってさまざまな分野で活躍し続けたクインシーの偉業は枚挙にいとまがありません。彼が手掛けた代表作は、マイケル・ジャクソンの歴史的大ヒットアルバム『Thriller』(1982年)、伝説のチャリティーソング「We Are The World」(1985年)など。グラミー賞の受賞は実に28回を数えます。
そんなクインシーが残した名作のなかには、日本のお茶の間レベルにまで浸透したものも少なくありません。たとえば、大島渚監督の同名映画からタイトルを引用したディスコナンバー「Ai No Corrida」(1980年)。これはオリコンの洋楽シングルチャートで驚異の12週連続1位を記録しました。
そして、ワイドショーやバラエティ番組のジングルとして重宝されている『鬼警部アイアンサイド』の主題歌「Ironside」(1967年)と共に誰もが一度は耳にしたことがあるはず、と言い切れるのがCMソングの定番「Soul Bossa Nova」(1962年)。古くは東京モード学園、最近ではキリンビールやソフトバンクのCMで使われていたこの曲、クインシーはわずか20分で書き上げたと豪語しています。
『クロワッサン』1132号より
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