【鯛と蓮根の煮込み】中川たまさんの切り身で簡単、極上の煮魚
魚は火が通りやすく短時間の煮込みに向いている素材。旨みをたっぷり含ませた野菜とともにいただこう。
撮影・黒川ひろみ スタイリング・矢口紀子 文・松本あかね
おろし蓮根のあんにふわっとゆずが香る
出汁で煮た鯛に、すりおろした蓮根でとろみをつけたあんをかけて食すれば体もぽかぽか。味付けは鯛に振る塩だけなので、下拵えはしっかりと。手に入れば骨付きの切り身を使うと、より濃厚な旨みが出るのでおすすめ。
材料(2人分)
鯛2切れ蓮根 100g
生姜すりおろし 小さじ1
出汁 1と1/2カップ
塩 2つまみ
ゆずの皮(千切り)少々
作り方
1. 蓮根は皮をむき、半量は薄切りの半月切りにし、酢水(分量外)に5分ほどつけザルに上げる。残りはすりおろす。
2. 鍋に出汁を入れ、中火にかける。沸いたら塩を振って水気を取った鯛と、薄切りの蓮根を入れて蓋をし、6〜7分煮込む。
3. 鍋の鯛と蓮根を器に盛る。鍋の残り汁におろし生姜、おろし蓮根を入れて混ぜ、とろみがついたら器の鯛と蓮根にかける。ゆずの皮を散らす。
おいしく煮上げるポイント
「ポイントは最初のひと手間と中火の火加減。ほかにコツがいらないのが煮魚のいいところ」と料理家の中川たまさん。「あとは根菜・豆腐・乳製品など素材との掛け算でアレンジできます」
そのひと手間とは。「切り身に塩をして15分おく。臭みや余分な水分を抜いて魚本来の旨みを引き出します」
鍋はアルミや銅の熱伝導のよいものを。直径20〜22cmのサイズなら、切り身2切れが煮汁に浸かりちょうどいい。煮る時間は5〜10分程度。身が白っぽくなり、ぷりっ、ふっくらと弾力が出たら火の通ったサインだ。
『クロワッサン』1129号より
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