南ア発、2024年の夏を彩る清涼感あふれるサウンド。【高橋芳朗の暮らしのプレイリスト】
タイラ『Tyla』
南ア発、2024年の夏を彩る清涼感あふれるサウンド。
アフリカのポップミュージックの世界的な躍進がめざましい昨今。欧米諸国のヒットチャートの上位にアフリカのアーティストの楽曲がランクインしてくるケースもめずらしいことではなくなってきました。
そんな状況を受けて、グラミー賞では今年からアフリカ音楽を対象にしたカテゴリー「最優秀アフリカンミュージックパフォーマンス賞」を新設。業界内のアフリカ音楽に対する関心の高さがうかがえます。
その最優秀アフリカンミュージックパフォーマンス賞の記念すべき最初の受賞者になったのは、南アフリカ出身のシンガーソングライター、タイラ。
現在22歳の彼女は2019年にデビュー後、昨年にシングル「Water」が全米チャートで最高7位に上昇する大ヒットを記録。南アフリカのソロアーティストによる同チャートのランクインはヒュー・マセケラの「Grazing in the Grass」以来、実に55年ぶりの快挙となりました。
勢いに乗るタイラは、3月に「Water」を含むデビューアルバム『Ty
la』を発表。南アフリカ発祥の注目のダンスミュージック「アマピアノ」に基づくリラックスした心地よいサウンドは、タイラの透き通った歌声と相まってシックな清涼感を醸成することに成功しています。
これから暑くなる季節に向けて、さまざまなシーンで重宝しそうな傑作『Tyla』。2024年の夏を彩るサウンドトラックとして強くおすすめします。
『クロワッサン』1119号より
広告