山歩き初心者におすすめ、6つの「のんびり山」。

辿り着いたら絶景が待っている、川原さんおすすめの“のんびり山”。

山頂から富士山や丹沢の山並みを見渡す。

「山頂が広々していて、大きな白い馬の像があることで知られています。そこからは富士山、丹沢の山並みが眺められる360度の眺望で、茶屋も2軒あるのでお昼休憩が楽しい山。いろいろなコースがありますが、「陣馬高原下」バス停から約1時間半ほどで山頂に着くルートが最初は楽かもしれません」（川原さん）

●陣馬高原下まではJR高尾駅北口から西東京バスで37分ほど。下山は一ノ尾尾根を下って陣馬登山口からバスでJR藤野駅へも行ける。

小さな花が群生する、アルプスの山麓。

「春の訪れを告げるニリンソウが咲く頃は、観光客もまだ少なく静かな上高地を散策できます。ハルニレの木元に白いニリンソウが群生している徳沢の手前あたりは特にきれい。5月くらいなら雪の残る3000m峰の穂高の山々を眺められます。いつかあの山へと思いながら、新緑のアルプス山麓を歩くのも楽しいですよ」

●徳沢キャンプ場へは、上高地バスターミナルから徒歩約2時間。途中の明神から、梓川左岸の道を上流に辿り徒歩約1時間で到着する。

三山を越えながら歩くハイキングコース。

「浅間山（せんげんやま）、権現山、弘法山の3つの山をつないで歩くハイキングコースは、駅からスタートでき、アクセスがよいのでおすすめ。弘法山は市街地に近く、地元の人たちにはお花見の山としても親しまれています。吾妻山まで足をのばすと静かな山道になり、下山後に〈弘法の里湯〉に立ち寄ることができるのもうれしいポイントです」

●小田急秦野駅から徒歩で登山口へ向かい、標高250m以下の三山を越え鶴巻温泉駅への下山コース。写真の権現山山頂から丹沢や富士山が一望できる。

登山道を歩いて展望台から絶景を望む。

「ロープウェーからも近い〈地獄のぞき〉が有名ですが、個人的には登山者が歩くルートにある〈東京湾を望む展望台〉からの眺めがおすすめ。天気がよければ東京湾越しに富士山、三浦半島、伊豆七島まで見渡せます。視界がクリアなのは空気の澄んだ季節。急な石の階段もあるので、暑い時季は避けたほうがいいかもしれません」

●JR浜金谷駅から首都圏自然歩道「東京湾を望むみち」で登山口へ。登山道を辿り展望台、日本寺境内に入り地獄のぞき、大仏を巡りロープウェーで下山。

雑木林を歩いた先に広がる開放的な景色。

「麓の高来（たかく）神社から登ると、のんびりしたハイキングコースが湘南平まで続いています。歌川広重の浮世絵にも描かれている高麗山、そして浅間山と自然豊かな雑木林の道を歩いた後に辿り着く、海が広がる開放的な湘南平の景色が爽快。余力があれば大磯駅を通り過ぎて海まで歩くと、一日で山と海とを味わえて大満足です」

●JR大磯駅から旧東海道を歩いて約25分で高来神社へ。そこから高麗山などを経て、眺望の名所として知られる湘南平へと抜けるコース。

初心者も山頂をめざせる日本百名山。

「男体山と女体山の2つの峰からなり、日本百名山のなかで最も標高が低い山。筑波山全体をご神体とし、約3000年の歴史を有する古社〈筑波山神社〉から登り始めます。登りで疲れたら下りはロープウェイやケーブルカーが使えるのも安心ですね。関東平野が一望できる山頂からの眺めはすばらしいのひと言です」

●筑波山神社までつくばエクスプレスつくば駅からバスで約40分。そこから御幸ヶ原コース、白雲橋コースが選べる。