一つ星レストランのシェフに学ぶ、冷製パスタを美味しく作るコツと3種のアレンジ。
基本のソースをマスターすればアレンジも自在に。
撮影・青木和義 文・黒澤 彩
冷製パスタの3種のアレンジ
夏に食べたいパスタといえば、まずは冷製パスタ。シチリアの地名にちなんだトラーパニソースを覚えよう。
「イタリア語ではペスト・ア・ラ・トラパネーゼ。イタリアには冷製パスタを食べる習慣がありませんが、温製でも冷製でも美味しい。カルパッチョのソースにもおすすめです」
とは、ミシュラン一つ星店のイタリアンシェフ、小倉知巳さん。味がぼやけやすい冷製パスタを美味しく作る最大のコツは、氷水に塩をしっかり入れることだそう。
「あとは、やや強めの味で作ってみることをおすすめします。家庭では控えめにさじ加減してしまうことがあるので、塩でもにんにくでもしっかり利かせてみると、味が決まりますよ」
トラーパニソースの作り方
トマト、バジル、シチリア名産のアーモンドなどをペーストに。トマトの水分が多い場合はオイルを少なめにしてゆるさを調整する。
【材料(作りやすい分量)】
アーモンド 15g
バジル 7g
にんにく 1かけ(2g)
フルーツトマト 1個(60g)
オリーブオイル 15g
塩 2g
冷製パスタの茹で方のコツ
パスタの袋に表示されている基本の茹で時間より2分長く茹でる。塩を入れた氷水で冷やして、軽く水気を取るのも忘れずに。
トラーパニ風 冷製フェデリーニ
【材料(4人分)】
フェデリーニ(ディチェコ社1.4mm)280g
塩 適量
スライスアーモンド 適量
オリーブオイル 少々
A[アーモンド 15g、バジル 7g、にんにく 1かけ(2g)、フルーツトマト 1個(60g)、オリーブオイル 15g、塩 2g]
【作り方】
1.Aを容器に入れてハンドブレンダーで攪拌する。冷蔵庫で保存しておく。
2.鍋に水3Lを沸かして塩45gを入れ、パスタを茹で始める。タイマーを7分でセット。
3.タイマーが鳴ったら一度流水で粗熱を取り、塩を入れた氷水でパスタを冷やす。
4.適度に水気を取る(取りすぎない)。
5.ボウルに1のソースとオリーブオイルを入れて混ぜ合わせ、パスタを入れて和える。
6.器に盛り、スライスアーモンドと好みでバジルを散らす。
トラーパニソースの美味しいパスタのポイント
■ 氷水でしめる時にしっかり塩を入れる。
■ パスタとソースを和える際、ボウルにあらかじめソースとオリーブオイルを馴染ませておく。水気を取りすぎたパスタに直接ソースを混ぜると絡みすぎてもたつくことがある。
トラーパニ風 鶏胸肉の冷製フェデリーニ
【材料(4人分)】
トラーパニ風冷製フェデリーニの材料
鶏胸肉 60g
【作り方】
1.トラーパニソースを作り、冷蔵庫で保存しておく。
2.鍋に水3Lを沸かして塩45gを入れ、パスタを茹で始める。タイマーを7分でセット。
3.タイマーが20秒前になったら削ぎ切りにした鶏胸肉を入れる。
4.一度流水で粗熱を取り、パスタは塩を入れた氷水で冷やす。適度に水気を取る(取りすぎない)。
5.器に盛り付け、1のソースとオリーブオイルを回しかけ、スライスアーモンドを散らす。
トラーパニ風 釜揚げシラスの冷製フェデリーニ
【材料(4人分)】
トラーパニ風冷製フェデリーニの材料
釜揚げシラス 60g
【作り方】
1.トラーパニソースを作り、冷蔵庫で保存しておく。
2.鍋に水3Lを沸かして塩45gを入れ、パスタを茹で始める。タイマーを7分でセット。
3.タイマーが鳴ったら一度流水で粗熱を取り、塩を入れた氷水でパスタを冷やす。
4.適度に水気を取る(取りすぎない)。
5.ボウルに1のソースとオリーブオイルを入れて混ぜ合わせ、パスタを入れて和える。
6.器に盛り、釜揚げシラスとスライスアーモンドを散らす。
『クロワッサン』1093号より