電子レンジや冷蔵庫などスッキリさせたい家電、プロの掃除法。
撮影・青木和義 文・大澤はつ江
年間、何十件ものハウスクリーニングを行う掃除のプロ、ハウスクリーニング「ワンズコピー」主宰の佐和田久美さん。
「きれいに掃除しているつもりでも、肝心要の部分に汚れがたまっている場合があります。例えば、取っ手の表面はきれいだけれど、裏側はざらついていたり、冷蔵庫の上に物を置き、その後ろに埃がこびりついて固まっていたり。つい面倒で、次に掃除すればいい、この考えが埃を蓄積させてしまう」
では、蓄積させてしまった汚れはどのように除去すればいいのか?
「環境に配慮した3種類の洗剤と、スポンジ、ブラシ、クロスなどを使い分けて掃除をするだけ。油汚れや手垢などは、アルカリ性の洗剤、セスキ炭酸ソーダや重曹。シンクや浴室の水垢は酸性のクエン酸。これらを溶かした水をクロスやブラシにスプレーして使います。場合にもよりますが、仕上げはクロスで水拭き、乾拭きして終了。今年の汚れを見落とさずに掃除を」
一年よく働いた家電は、隅々まできれいに磨いて。
電子レンジ
一日に何度も使う電子レンジ。食材の油はねなどが庫内に残りがち。油汚れに強い重曹で清潔に保とう。
(1)マイクロファイバークロスを水300mlに浸し、重曹15gを加えて溶かす。
(2)クロスを軽く絞り、電子レンジ庫内に入れ、2分(500W)加熱する。
(3)重曹の成分が庫内に飛び散り、汚れが緩む。加熱したクロスで庫内を拭く。
(4)ターンテーブルも拭いたら、新しいクロスで水拭き。次に乾拭きを。
【みかんの皮でも同様の効果が。】
皮に含まれるリモネンが重曹同様に油汚れを落とす。皮を加熱して取り出し、スポンジでこすり、クロスで水拭きし、乾拭き。
オーブントースター
パンくずや、焦げた食材が受け皿や網に残ることが多いので、取り外して掃除を。電熱部分は汚れを払う程度に。
〈 網 〉
(1)網部分を本体から取り外す。
(2)セスキ炭酸ソーダ水を吹きかけ、しばらく放置して汚れを浮かす。
(3)表面が金属製スポンジで両面をこすり、油などの汚れを落とす。
(4)水で濡らしたクロスで水拭きし、乾いたクロスで仕上げる。
〈 扉やフレーム 〉
(1)ブラシで溝にたまったパンくずなどを、いったん庫内に落とす。
(2)幅の狭いブラシにセスキ炭酸ソーダ水をスプレーし、枠の汚れをこする。
(3)金属製スポンジにセスキ炭酸ソーダ水をスプレーし、ガラス面を軽くこする。
(4)枠やガラス面を水拭きし、乾いたクロスで仕上げる。溝も忘れずに。
〈 受け皿 〉
(1)受け皿を引き出し、食品クズを取る。
(2)受け皿にセスキ炭酸ソーダ水を直接スプレーし、金属製スポンジでこする。
(3)水でよく洗い流し、クロスで水気を拭いて仕上げ、元に戻す。