シンタローはナナミの死の真相を突き止めようと、かつての同級生や関係者に聞き込みを行い、一歩ずつ核心に近づいてゆく……。
横溝正史『八つ墓村』を思わせる、おどろおどろしい雰囲気たっぷりの「待宵村」を舞台にした正統派ミステリーゲーム。主人公がナナミの命日8月14日を繰り返し体験するループ形式になっている。
が、しかし、本筋と関係ないゲームがわんさと続く。待ち合わせ場所の展望台を探したり、聞き込みする前に合言葉を探したり、その他諸々、どうでも良いじゃないのと言いたくなる。私は真相が知りたいのだ!
とは言え、ストーリー自体は真犯人、動機、ミスリードの仕方など、良く出来ていると思う。
実は日本のミステリー作家のトリック作成能力は海外でも評価が高く、ハリウッドでは「名前は出さない代わりに金は弾む」という条件で、トリック部分のみ創作させた例がいくつかあったらしい。勿論、新作の印税かそれ以上の対価が支払われるので、作家にも悪い話ではない。
私もトリックが作れたらなあ。