肺血栓塞栓症 (はいけっせんそくせんしょう)
原因と特徴
肺血栓塞栓症とは、「エコノミークラス症候群」として有名な病気です。肺の動脈に血液の塊である血栓が詰まってしまうことで、突然の咳や胸の痛み、呼吸困難などの症状があらわれます。長時間同じ姿勢でいることが原因となり、飛行機や長距離バスなどで長時間座った体勢が続くと発症のリスクが高まります。また、パソコンを使用したデスクワークなどでも、発症するケースがあります。ただし、実際に多い発症原因としては、入院中のベッドで安静を取らなければならない場合や、骨折などでギプス固定を受けており、足を自由に動かすことができない場合です。血栓によって肺や心臓に酸素がうまく供給されなくなることから、心筋梗塞のような胸の不快感や圧迫感を覚えることもあります。また、肺塞栓症では下肢のむくみや痛みなどがあらわれます。場合によっては命に関わることもあるため、迅速な治療が必要な疾患です。
治療
一般的に、抗凝固療法や血栓溶解療法、カテーテル治療、手術による摘出をする外科療法、下大静脈フィルターなどの治療法が行われます。