深部静脈血栓症 (しんぶじょうみゃくけっせんしょう)
原因と特徴
深部静脈血栓症とは、深いところにある静脈に血栓が生じることによって、腫れや痛み、熱感、発赤、むくみなどがみられる病気です。エコノミークラス症候群とも呼ばれ、長時間の飛行機移動や長距離バス移動、デスクワーク、骨折でのギプス固定など、下肢の運動が制限される状況において、血液の循環が滞ることで発症のリスクが高まります。血液は1ヶ所に停滞すると固まる性質があるため、血栓ができやすくなり、その結果、深部静脈血栓症が発症します。発症した部位には腫れがみられるのが特徴で、下肢に生じるケースがほとんど。しかし、上肢に生じた場合でもその症状は下肢と同様です。
治療
できた血栓が心臓を介して肺動脈に入り込み、詰まってしまう肺血栓塞栓症などの命に関わる続発症を防ぐため、抗凝固療法や血栓溶解療法、フィルターの留置、カテーテル治療などが行われます。