猛暑の前に知っておきたい、無駄なく快適なエアコンの使い方。
撮影・黒川ひろみ 文・嶌 陽子 イラストレーション・村上テツヤ
【賢いお手入れとメンテナンスで、さらに効率アップ。】
2週間に1度のフィルター掃除で節電に。
毎日使っているうちに、エアコン内部にはどうしてもほこりがたまってしまう。フィルターがほこりで目詰まりすると、効率よく部屋を冷やせないうえ、そのぶん電気代もかかることになる。
「使用期間中は、2週間に1度はフィルターを外して掃除しましょう。掃除機でほこりを吸い取るだけで大丈夫です。汚れがひどく、気になる場合は、取扱説明書に従って水洗いするといいでしょう」
室外機の汚れにも注意したい。
「ゴミやほこりがたまっていると、放熱がしにくくなり、電気代も余計にかかってしまいます。半年に1度ほど、使用期間前のタイミングできれいにしたいもの。ファンを覆っている網状の部分を柔らかいブラシなどで掃除しましょう」
電源オフの前に5分の送風でカビ防止。
もうひとつ気をつけたいのがカビ。エアコン内部にほこりがたまってくると、使用時に湿気が加わり、カビが生じてしまう。
「エアコン内部の湿気は結露が原因。エアコンを使うと、温かい空気に触れて本体内部に結露ができるのです。ほこり同様、湿気もためこまないことが大事です」
おすすめなのが、エアコン使用後、電源をオフにする前に5〜10分、送風運転すること。電気代はほとんどかからず、内部の温度を緩やかに室温に戻し、こもっていた湿気も吐き出してくれる。
「最新機種には電源オフで自動的に送風運転になるものもあります。エアコンを切った後にプラグを抜く人がいますが、故障の原因になるので注意しましょう」
15年以上前に買ったかどうかが買い替え検討の目安。
「エアコンの省エネ化は15年ほど前から進んでいます。使用年数が15年以上なら、最新機種と比べて年間の電気代が1万〜2万円違う可能性もあるので、買い替えを検討してもいいかもしれません」
環境省のサイト「しんきゅうさん」では、電気製品の新旧の型式を選択し、年間の電気代などを比較できるので、活用するのも手だ。
エアコンを買う際に最も重要なのは、部屋の広さに合ったものを選ぶこと。冷房効果にも電気代にも大きく影響する。
「注意すべきは畳数の目安の見方。『6〜10畳』は、実は『木造平屋南向き(和室)の場合が6畳、鉄筋の場合が10畳』という意味です」
和田さんおすすめの機種(下)を参考に、適切なものを選びたい。
『クロワッサン』999号より
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