手塚理美さんも挑戦! 話題のコントゥアリングメイクとは?
撮影・青木和義 スタイリング・石田純子(オフィス・ドゥーエ) イラストレーション・オカダミカ 文・越川典子、高橋顕子
ハイライトを引き立て、 ぼんやりした輪郭にエッジを与えてくれる。
「年齢を重ねるごとに、顔がゆるむため、実は面積も広くなってしまうんです。加えてよくありがちなのが、シミやくすみを隠そうとして白めのファンデーションを選んでしまう人が多いこと。そうすると、よけいに顔が平板に見えてしまいます」と山本浩未さん。
ファンデーションは、必ず肌に近い色を選ぶこと。
「そうすれば、ハイライトも効果的に見えるし、シェイディングを入れることで、その効果を倍増させることもできます。ただし、ここで覚えておいてほしいのは、シェイディングは決して入れすぎないこと。いかにも影をつけましたという見え方は、やぼったく、古くさく、薄汚れて見えてしまいます。大人の女性の美しさは、清潔感なしには成り立ちません」
影を入れるポイントは、凹ませたい部分。ブラシはボリュームがあるものを選びたい。「幅広く影を入れたいからです。ふわっとしたリス毛、粉含みのよいヤギ毛など動物の毛のブラシは柔らかく気持ちいいですよ」
ブラシの動かし方は、顔中央から外へ向けて動かすのが基本。「交互に、外から中へも小さいストロークで入れると、きれいにつきます。丸顔の人は、幅は広めにシェイディングを入れましょう。あごにかけて、フェイスラインにシェイディングを入れると、小顔効果も抜群です。あごもシャープに見えるし、ほうれい線も目立たなくなります」
ただし、たとえ丸顔の人であっても、こめかみだけはハイライトを入れるので、シェイディングは避けること。「面長の人は、シェイディングの幅は狭くします。額の生え際、また、あごの先にシェイディングを入れると、上下にコンパクトな印象になります」
さらに、山本さんは、「丸顔さんの場合、耳の下から、胸鎖乳突筋に沿って鎖骨まで、タテにすーっとシェイディングを入れると、立体感が出て、首がすっと細く長く見せられます。鎖骨にさっと入れてもきれいですよ」
輪郭全体に太めに影を入れたい丸顔さん。
顔の上下にも影を入れたい面長さん。
ブラシを動かす時は顔の内側と外側を意識。
まずは、内側から外側に向けて大きくブラシを動かします。さらに、外側から内側に向けて細かくブラシを動かすと、自然なグラデーションができる。
手軽で簡単なシェイディングは「おまけチーク」で。
「シェイディング初心者さんには、頬にチークを入れた後、ブラシにほんの少し残っている赤みを使う『おまけチーク』がおすすめ」まずは、輪郭にエッジを立たせ小顔効果の高い「ハートシェイプ」に挑戦してみてほしい。「光と影の境目となる口の上や前髪の生え際に、チークブラシをさっと当てるだけで、顔全体のリズムがよくなり引き締まって見えます。顔の形は問いません」
『クロワッサン』957号より
●山本浩美さん ヘア&メイクアップアーティスト/生活者のキレイ」をテーマに、シンプルでわかりやすい美容理論に定評がある。近著に『大人美容始めること、やめること』。
●手塚理美さん 女優/NHK朝ドラ『ハイカラさん』でデビュー。大人気ドラマ『ふぞろいの林檎たち』主演。映画や舞台のほか、バラエティ番組にも出演。ライフワークとして「『わ』を尊ぶ会」を主宰している。