メイク、ヘアケアのあるあるQ&A
撮影・岡本 潔 イラストレーション・オカダミカ 文・石塚覚子
マニュアルどおりにしていたメイクに、友人から突然のダメ出し! 歳を重ねてきて、決まらなくなってきたメイクやヘアスタイル……。
その原因はずばり、「若い頃に覚えたメイク方法を変えていないから。年齢に合わせて手を加えることが必要です」と木下庸子さん。トレンドも自分自身の肌や髪質も若い頃とは変わってきた今。自分ルールを一掃して、現在の自分にふさわしいメイクとヘアスタイルを作る方法を学んでみましょう。
Q.長年続けてきたチークの位置。「それ変!」と友人に言われました。今はどういう入れ方が正解なの?
40代以降の方でよく見かける間違ったチークと言えば、頬の高い位置の外側へ濃いめに入れている「おてもやん風チーク」。チークの目的は、自然な血色感を演出すること。頬の筋肉の上にチークを入れて自然な血色感を演出し、顔に立体感を与えましょう。具体的には、黒目の真下と小鼻の真横が交差するところからスタートして頬骨の下へ向かって内から外へ薄くなるようにのせます。色のチョイスも大切。くすんだ色は使わず、自然に肌色をキレイに見せる明るい色を選びましょう。顔色が悪い人はコーラル、くすみがちな人はピンク、若々しく見せたい人はピーチを。また、パール感の強いチークは、毛穴を目立たせてしまうので避けましょう!
Q.友人に「コンシーラーの塗り方がおかしくない?」って指摘され、いつも塗り方や使用する量を悩んでいます。
コンシーラーをしっかり塗って仕上げのお粉もたっぷりのせたのに、時間が経つとコンシーラーを塗った部分だけメイクが浮いてしまう。これはファンデーション、コンシーラー、お粉すべての量が多すぎるのが原因で起きてしまう、コンシーラーの〝あるある〞です。まずは、美容液状のファンデーションを米2粒分、顔全体に薄くのばしたら、スポンジでポンポンして余分な油分をオフし、肌にフィットさせます。その上からのせるコンシーラーとお粉も少なめに。コンシーラーを少なくするとシミが隠れないという人は、色が明る過ぎるのかもしれません。肌の色と同じ色を選ぶようにしましょう。また、ファンデーションは首の色と同じ色を選べば、シミなどのアラが目立たなくなります。
Q.マスカラを塗るとき、やめどきが分かりません。まつ毛をボリュームアップして見せる塗り方が知りたいです。
一度塗ったマスカラが乾かないうちに重ね塗りしても、マスカラを塗ったり取ったりを繰り返しているだけで、ボリュームアップは期待できません。しっかりボリュームを出したいなら、一度塗って少し置き、半乾き状態になったら2回目を塗りましょう。塗り方は、ブラシをまつ毛の根元に当てたら左右に2往復軽く振り、毛先へスッと抜きましょう。こうすると、1回塗りだけでもキレイにたっぷりマスカラ液がつきます。この方法だと、根元が太くなるのでアイライン効果も狙えて、目ヂカラが強化されますよ。
Q.口紅を塗った後のグロスの使い方が知りたいです。
グロスは唇に立体感を与えてくれます。ただし、口角までたっぷり塗ってしまうと口角がにじんで効果半減。ぷっくり見せたいなら、下唇の中央にだけ塗りましょう。ナチュラルな印象に仕上げるなら量を少なめにし、仕上げに上唇と軽く合わせてなじませましょう。
Q.ドライヤーの風を下から当てている人が多いですが、本当はどう当てるのが正しいの?
ドライヤーの風は下から当てるのではなく、髪の根元から当てて毛先へ向かって乾かしていきましょう。根元を最初に乾かしてクセを取らないと、その後いくらブローをしてもなかなか思いどおりに決まりません。根元のクセを取るには、髪を引っ張りながら根元にドライヤーの温風を当てましょう。また、年齢とともに髪にうねりが出てくるので、引っ張りながら乾かすことでうねり解消にも。つぶれやすいトップは上へ引っ張り、膨らませたくないトップ以外の部分は下へ引っ張りましょう。ブローは朝にするという人も多いと思いますが、一度乾いた髪のクセを取るのは大変。シャンプー後の寝る前に少しでもブローをしておくと、朝のブローが楽になりますよ。
Q.ハイライトを上手に入れたいのですが、ギラギラしてシワや毛穴が目立ってしまいます。品良く肌色を明るく見せる方法はありますか?
パール感の強いパウダータイプのハイライトは、シワや毛穴を目立たせてしまうことがあるので避けましょう。メリハリとうるおいを感じる肌に仕上げるには、明るい色で保湿力のあるリキッドコンシーラーを選びます。目の下のくすみやクマが気になる人は、ピンク系やオレンジ系で華やかな印象に。パウダータイプのハイライトを使いたいなら、きめ細かいパールが入ったものを。広くのせ過ぎず、ポイントで入れるよう意識することも大切です。
『クロワッサン』944号より
●木下庸子さん ヘアメイクアップアーティスト/ナチュラルで幸せ感あふれるメイクに定評がある。全日空や人材派遣会社などの企業で、個性を活かしたメイクアップの指導。
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