Vol.2 茶色いおりものが出ます【40歳からのからだ塾WEB版】
文・及川夕子 イラストレーション・小迎裕美子
新連載・40代からのからだ塾では、更年期世代(40〜50代)の女性に起こりがちな症状について、原因や対処法をお伝えしていきます。更年期まっただ中にいるライター及川が、医師や専門家に根掘り葉掘り。知っておきたい検査の情報やスクリーニングの考え方なども紹介します。ぜひ参考にしてくださいね!
いろいろな変化が起こる40代。私は最近、ドライアイ、ドライスキンなのではないかなと思うことが増えました。季節に関係なく乾くので困っています。入浴が大好きだったのに、湯船に長くつかっていると、顔とかお腹とかが、かゆくなってきて、もうダメ〜となります。昔はこんなこと、なかったのですけれど(涙)。パワフルな保湿効果のある入浴剤が手放せなくなっています。
この“乾燥”という老化現象ですが、肌や目、口だけでなく、デリケートな部分(腟)にも起きてくるそうなんですね。今回はそれに関連して、不正出血のもう一つのケース「茶色いおりもの」を取り上げたいと思います。クロワッサンの誌面でも紹介しました。婦人科医の小山嵩夫さんに取材しています。
おりものや腟の不快感は、更年期以降の女性によくある悩みだそうです。
●40代後半(更年期世代)
●茶色いおりものが増えてきた
●1年前から月経回数が減ってきた(閉経が近い)
●腟の周りがひりひりする、かゆみもある
こんなケースですね。
茶色いおりものの原因としては、不正出血により血液がおりものに混じっている場合や、腟炎を起こしている場合などが考えられます。このケースだと、『萎縮性腟炎』の可能性が高く、原因は女性ホルモン(エストロゲン)の分泌低下と考えてよいそう。
おりものの原因になる疾患と症状
萎縮性腟炎
- ●乾燥によるかゆみ
- ●下着がこすれて痛い
- ●内診用の器具が入りにくい、痛い
- ●性交痛
- ●不正出血
細菌性腟炎
- ●おりものの量が増える
- ●黄色・黄緑色のおりものが出る
- ●カンジダ症の発生
- ●排尿困難や膀胱炎を発症しやすくなる