ゴースト血管の予防に最適な、4タイプ別の養生法
撮影・中島慶子 イラストレーション・小林マキ 構成&文・板倉みきこ
“今”のあなたにぴったりくるタイプはどれ?
東洋医学の知恵を生かし、自分に合う養生を行えば、ゴースト血管は減らしていける。まずは自分の体質をチェックしよう。
今回は、ゴースト血管を生みやすい体質を4タイプ想定し、チェックリストを作成した。
「血」が滞る“瘀血タイプ”、また「血」や「気」が不足する(虚している)“血虚タイプ”と“気虚タイプ”、「気」が滞る“気滞タイプ”――各タイプ別に起こりやすい不調をリストアップ。該当数が最も多いのがあなたのタイプとなる。同数なら体質解説を読み、より自分に合うタイプの養生を実践してほしい。
瘀血タイプ
□肌荒れ
□手足の冷え、またはほてり
□肩や首のこり
□目の下にクマができやすい
□頭痛
“瘀血”=汚れが体内に溜まった状態
「血」の流れが滞り、不要となった血液が体内に溜まっている状態。ストレスや冷えが主な原因だが、ホルモンバランスが乱れる更年期にも起こりやすい。「このタイプの養生の基本は巡りを良くすること。お風呂に入り、運動も取り入れて汗を流し、血液を巡らせる習慣を意識しましょう。食事は、空腹を感じたら食べること。胃腸に消化時間を与え、スムーズな巡りを促しましょう。体を温めて血行を良くするバジルやパセリ、黒米、黒きくらげなどの、血行を改善する黒色の食材を取り入れて」
[ツボ]
三陰交(さんいんこう)
場所:内くるぶしの最頂部から指4本分上。スネの内側の骨のキワにある
婦人科系の悩み解消に万能なツボ。むくみや足先など末端の冷え対策にも効果的。
[セルフケアグッズ]
足裏や足首をほぐすのが、“瘀血”改善のカギを握る
足裏や足先を押し当てて、足裏の筋肉をもみほぐしたり、足首・ふくらはぎをストレッチできるマット。足を刺激し、血流の滞りを改善。フットリリースマット ストロング3,520円(AKAISHI https://www.akaishinet.com)
血虚タイプ
□髪や肌がパサつく
□貧血
□睡眠不足
□立ちくらみや目眩がある
□冷え性
「血」不足で全身が栄養不足に陥る
全身に栄養を行き渡らせる「血」が不足し、全身虚弱状態に。肌荒れや抜け毛が起こりがちで、集中力の低下や不眠など精神的にも不安定になりやすい。「生まれつき『血虚』体質という人もいますが、胃腸の機能低下、偏食や無理なダイエット、過労が原因のことも。『血』の滋養作用を全身に回すことが大事で、冷えは大敵。日中も手足やお腹、背中を意識的に温めて。また、アーモンドなどのナッツ類やプルーン、ほうれん草やモロヘイヤ、卵など、『血』を補う食材も活用しましょう」
[ツボ]
血海(けっかい)
場所:膝のお皿の内側の端から指3本分上。大腿骨のキワにある。
「血」が海のように大量に集まるツボ。血の流れを良くし、不足を改善してくれる。
[セルフケアグッズ]
手軽なデジタル温灸で、ツボを温めてケア
火を使わずに繰り返し使えるデジタルお灸。直径5cm×高さ1.8cm。3つの温度とタイマー設定が可能で、持ち運べる充電ケース付き。管理医療機器。フェムオンテック温灸9,900円(アテックス https://www.atex-net.co.jp)
気滞タイプ
□イライラしやすい
□不安感が出やすい
□げっぷやおならがよく出る
□腹部や胸が張る
□下痢や便秘が起きやすい
「気」の流れが悪く、イライラしがち
ストレスの影響で自律神経が乱れ、「気」の流れが停滞した状態。お腹や胸が張ったり、眠れないなどの不調が現れる。「50代から自律神経は乱れやすくなりますし、日々の寒暖差などに対応するだけでも『気』を消耗します。養生は、リラックスやストレス発散を心がけるといいでしょう。でもこの場合、家にこもって休むだけでは体調は良くならないので、外で体を動かすことも必要です。また、ハーブやスパイスなどの香りは気の流れを促す効果があるので、食事やお茶に取り入れてみて」
[ツボ]
太衝(たいしょう)
場所:足の甲側。親指と人差し指の骨が交わる場所にある窪み。
「気」「血」の巡りを良くするツボ。ストレス解消や目の症状改善に効果があるとされる。
[セルフケアグッズ]
自律神経と関係の深い、背骨周辺をほぐしてリラックス
独特の螺旋のようなフォルムと心地よいゴムの質感で、鍼灸師の指圧感を再現。高さ66×奥行66×横幅135mm。コンパクト整体ツールmano2.Orasen 各6,930円(ホリスティック クーラ https://curaholistic.thebase.in/)
気虚タイプ
□慢性疲労
□食欲がない
□体力の低下を感じる
□風邪をひきやすい
□下半身がむくみやすい
「気」の不足で体力&気力ともに減退
活動エネルギーの源が不足しているので、疲れやすく免疫力も低下しているタイプ。「気」を補わずに放置すれば、老化のスピードは加速してしまう。「『気』は、食べ物が胃腸で消化吸収されて作られますが、『気虚』はもともと胃腸が弱い人だけでなく、加齢によっても起こります。疲れているときは休息を最優先に。胃腸の働きが低下しているときに、栄養価の高いもので『気』を補おうとすると、胃腸に負担がかかり逆効果。温かく、消化のよいもので栄養補給するのがおすすめです」
[ツボ]
関元(かんげん)
場所:へそから指4本分下。体の中央を通る正中線上。
生命エネルギーの源となる中心的なツボ。元気の回復や体力の増進に効果的。
[セルフケアグッズ]
販売している整体院も多い、簡単に貼れるツボ刺激シール
0.5mmの樹脂の粒を固定した丸いシールをツボに貼り付けて使用。粒の刺激で症状を緩和。鍼が苦手な人も安心。一般医療機器。家庭用貼付型接触粒 こりスポッと20本入720円(セイリン https://onlinestore.seirin.jp/)
『クロワッサン』1154号より
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