ぽっこりお腹も腰痛も解消!骨盤リセットで「反り腰」を直す。
撮影・中島慶子 スタイリング・白男川清美 ヘア&メイク・遠藤芹菜 モデル・横川莉那 文・石飛カノ
反り腰なら、ここを鍛える
(臀筋群(でんきんぐん))
女性は骨盤の幅が広いので、お尻の臀筋群が弱いと股関節が内側に入って右下のような内股姿勢に。その結果、骨盤が前傾する。
(腹筋群)
お腹の中にかかる圧力を腹圧という。腹筋群によって腹圧を高めることができないとお腹が出っ張り骨盤が前傾して反り腰になる。
(大腿(だいたい)筋群)
太ももの前や横、付け根などの筋肉が硬いと、骨盤が前側に引っ張られて前傾が強くなる。ここは鍛えるよりストレッチで伸ばす。
※右下の図
骨盤を左右に開き、太ももを内側に捻った状態で立つと、自然に反り腰になる。実際に大げさな内股姿勢で立ってみると実感できる。
反り腰とは背骨の腰の部分のカーブが通常よりキツく、反り返っている状態。上の写真のとおり、お腹が前に突き出した悪姿勢になることはもちろん、放っておくと腰痛、将来的には脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)や坐骨神経痛といった深刻な病気に繋がることも。
「反り腰になる原因は主に3つあります。ひとつは腹筋が弱く、お腹が前に出て腰が前に引っ張られる。もうひとつはお尻の筋肉が弱く、内股になって腰が反る。さらに太ももの筋肉が硬く腰が前に引っ張られる。この3つです」
と言うのはトレーナーの澤木一貴さん。そして、この3つの条件が揃うと骨盤が前傾するというのが、反り腰の背景に潜むそもそもの問題。
「骨盤は通常約15度、前方に傾いています。これ以上前傾がキツくなるのが骨盤前傾、逆に後ろに傾いた状態が骨盤後傾。女性の場合は腹筋とお尻の筋肉が弱く、太ももの筋肉が硬くなって骨盤が前傾するケースが多く見られます。背骨は骨盤にくっついているので、骨盤前傾がキツくなると背骨が引っ張られて反り腰になりやすいのです」
腹筋やお尻の筋肉が弱くなったり太ももの前が硬くなるのは、長時間座りがちなライフスタイルで活動量が低下するから。しかも、年齢を重ねるごとにこの状態は進行する。つまり、反り腰の人はどんどん反り腰が助長され、いずれは腰痛や深刻な不調の原因になる。
悪化する前に、弱い筋肉を鍛え、硬い筋肉をほぐして骨盤のポジションをリセットしよう。最初はベーシック種目から始めて慣れてきたら上級編にチャレンジ。ぜひ毎日の習慣に。
(腹筋群)にアプローチしてお腹を引き締める
まずは腹筋の深層にあるインナーマッスルを刺激して正しい姿勢をとるための準備。次に椅子に座って正しい姿勢をとってから、骨盤の前傾と後傾を繰り返す。慣れてきたら椅子に座っての腹筋運動でぽっこりお腹を凹ませ、反り腰改善をはかる。
お腹ペタンコ
お腹を限界まで凹ませる。
床に仰向けに寝て、両膝を立てる。両手はお腹の上に乗せる。最初に息をゆっくり吸ってお腹を膨らませたら、息を吐きながらお腹を凹ませる。
【ゆっくり5回】
骨盤ころがし
骨盤を前後にころがす練習。
椅子に浅く腰かける。左右の手は腰に当てる。まず背すじを伸ばし骨盤を立てた正しい姿勢をとる。ここから骨盤を後ろに倒す→前に倒すを交互に繰り返す。とくに骨盤を後傾させる感覚を掴むつもりで。
【ゆっくり5往復】
(上級編)座り腹筋
腹筋をしっかり縮めて鍛える。
椅子に浅く腰かけて上体を後ろに傾け、背もたれに背中をつける。両手は頭の後ろで組む。背中を背もたれにつけたまま腹筋をキュッと縮め、肘を寄せ、背中を丸める。あごを引き過ぎず、恥骨と胸を近づけるイメージ。
【ゆっくり10回】