ベーシックな靴を白にアップデート【大沼こずえの「ずっとの、おしゃれ」】
「春のバッグと靴まつり 2024」をテーマに、装う楽しさを再発見します。
撮影・小川真輝
一年を見こした靴で、おしゃれ階段を上がる。
こんにちは。スタイリストの大沼こずえです。
春のおまつり、今回は靴です。もたつきながらも季節は進行中。気付けば「梅雨入り」なんてことになる前に、足元で春を表現しましょう。
ということで、白い靴を一足手に入れませんか? 普段なら黒を選びがちな、ベーシックな靴を白にアップデートするのです。トラッドがお好きならタッセル付きやローファーなど。リボンがあしらわれた、ほんの少し甘めな靴も、コーディネートに寄り添います。
活躍しそうな靴ほど、まず黒に手が伸びます。白ってすぐ汚れるし。はい、その懸念を加味してもファッションにおいて白い靴の汎用性は黒と互角、いやそれ以上かも。
春夏は軽やかに、秋冬は靴下やタイツと。いわば白いスニーカー感覚で通年履けて、きちんと感は数段上。明るい色のコートにも映える靴が一足あれば、冬のおしゃれの階層が確実に一段上がります。
…と、春の足元がいつのまにか冬の話。
でもおしゃれに通年の意識は大切です。四季をループしながら、横から見ると実は螺旋状、おしゃれの偏差値階段を上がっていくのが理想。でも階段だからもちろん下降することもあるわけで。
さあこの春の自分、去年の春と比べてどうですか? 少し上昇? 現状維持? そんな視点で現在地確認、してみるといいかもしれません。
『クロワッサン』1116号より