夢のリフォームプランを建築家が描いてくれました。【洗面所 風呂 トイレ編】
狭い、暗い、寛げない……。間取りや空間で悩みを抱える読者に建築家が応えます。
撮影・岡本 潔 文・一澤ひらり イラストレーション・大塚泰子
【プラン2】洗面所、風呂、トイレ。小空間こそ自分の好みを生かす。
建築家・大塚泰子さんが空間アイデアを提案。
水回りは、自分の好みにできる場所。
築18年、4LDK 120㎡の一戸建てを11年前に購入した伊藤邸。夫婦と14歳、11歳の子ども2人、家族4人で暮らしている。
「中古7年目で購入したのですが、壁紙から何からことごとく気に入らなくて、不満だらけ(笑)。入居前、夫にリフォームを頼んだのに台所をシステムキッチンに替えたぐらいで、ほかは何も実現することなく、今日まで来てしまいました。家事をするモチベーションがなかなか上がらないんですよね」
と伊藤昌美さん。
しかし築18年ともなるとメンテナンスが必要だし、リフォームの具体的な提案をすれば夫も重い腰を上げてくれるのでは、と大塚さんに相談をすることに。
「きれいに維持されていますよね。丁寧な暮らしぶりがよくわかります。ただ、家は自分が快適に過ごせるのが一番ですから、我慢せずに心地よく暮らせる住まいにしたいですね。どこをリフォームしたいですか?」
と問う大塚さんに、伊藤さんは、
「11年前からの悲願なんですけど、1階と2階にあるトイレとお風呂場と洗面所を変えたいんです。設備も内装もすべて替えて、もっと明るく開放的にしたいんですよね」
「ご希望の水回りのスペースはほかの部屋とつながっていないので、自分の好みにできる場所なんです」と大塚さん。「スタイリッシュにするか、エレガントにするか、シックにするか。最初にテイストを決めておくとやりやすいんです。小空間を楽しむことって、心を遊ばせることなんですよ。暮らしを豊かにする大切な要素ですね」
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