心身ともにリラックスできる、
「雨の日」の効用。
連載・クロワッサン倶楽部ビューティー&ヘルスアドバイス心身ともにリラックスできる、
「雨の日」の効用。
じめじめとした梅雨の季節。うっとおしい気持ちにもなりますが、実は雨の日には、気持ちと体にうれしい、思わぬ効用があります。梅雨の時期をよい日にするヒントをお知らせします。
雨音のリズムは、私たちを自然にリラックス状態に導いてくれます。小川のせせらぎや、木漏れ日、ろうそくの炎の揺れ方などにもある「1/f(えふぶんのいち)ゆらぎ」のヒーリング効果によるものです。
リラックスしている時は、自律神経のうち、副交感神経が優位になっている状態。自律神経には交感神経と副交感神経があって、通常、心と体がオンになっている時は交感神経が優位で、オフになっているときは副交感神経が優位となります。仕事や人間関係などでイライラしたり、疲れがたまっているのに夜なかなか眠れない、というのは交感神経が優位にある状態。血管が収縮し、血圧や血糖値が高まるリスクもあります。
一方、副交感神経が優位になっているのは、マッサージなどを受けてうとうとしていたり、のんびりお風呂に入ったり、おいしい食事を楽しんでいるような時。雨の日は、雨音や柔らかな日差しのおかげで副交感神経が優位になるので、自然にリラックスできるのです。そんな雨の日におすすめの過ごし方をご紹介しましょう。
1.仕事や読書
家や図書館、静かなカフェで、じっくり本を読んだり、企画をあたためたり。てきぱきと行う事務処理や人との交流ではなく、雨音を聞きながら自分に向き合って、インプットの時間を。晴れの日よりも集中できます。
2.体力の回復
気持ちが落ち着くというだけではなく、身体も、筋肉がゆるんで血管が広がり、栄養や酸素が体に行きわたりやすくなり、体温も正常な状態に戻っていきます。血圧や血糖値のコントロールにもつながります。積極的に「なにもしない」というのも雨の日ならではの選択。
3.ヨガやセラピー
副交感神経が特に優位になると、一種の瞑想状態に入ります。ヨガやストレッチなどをおこなうには最適。また、心身がセラピーを受け入れやすくなっているので、効果が現れやすくなります。
4.アロマとともに
土や葉など、雨の日の香りもリラックスをもたらしてくれます。少し窓を開けて自然の音と香りを楽しみながら、そこに自分の好きな香りを加えてみましょう。読書や仕事をするならコーヒーの香りがおすすめ。普段はやる気スイッチにもなるコーヒーの香りですが、雨の日ならすっと気持ちがほどけていきます。
アジサイなどの梅雨時ならではの風景を楽しんだり、お気に入りのレインウェアやシューズでお出かけするなど、雨を楽しむ気持ちも、副交感神経を優位にする手助けに。ゆったりと忙しい日常を忘れられる雨の日を、うまく味方につけていきましょう。