この一手間でぐっと味が入りやすく。
毎日使える減塩調理テクニック。
減塩したい、と思いつつも現実はなかなか難しいもの。そこで、味を感じやすくする工夫や素材の生かし方で減塩できる、基礎テクニックを教わりました。
「味を感じやすくする工夫や、素材の生かし方など、調味料や素材の特性、そして調理科学を理解することで、減塩はかなりクリアできるんですよ」と、料理家で栄養士の小田真規さん。
今回伝授してもらったのは、減塩できてカロリーオフにもつながる、調理の基礎テクニックです。
【面積を変える】
切り込みを入れる、叩いて広げるなど、無駄なく効率良く味が入りやすい。
おいしい減塩は合理精神に徹することが不可欠。「尾頭付きも切り身魚の感覚で頭と尾は落とし、食べるところだけ塩を使えば無駄がありません。身に切り込みを入れて表面積を広げると味が浸透しやすくなります」。なすやきゅうりは部分的に皮をむく。鶏むね肉は叩いて広げ繊維をほぐす。焼きそばの麺もあらかじめカット。すべて味をしみこみやすくするための効率の追求です。
【分散して調理する】
ひとつの料理を食材別に味つけしたり、調理手順を変えてメリハリを演出。
同じ材料でも、調理の手順やタイミングを変えたり、味つけを分けるひと工夫で、出来上がりがグッと引き立つ。煮物なら、同じ調味で全体を煮るのでなく、具と煮汁に差をつけるとメリハリがきいて満足感を高めることに。
「野菜サラダも最初にオリーブオイルでコーティングしてから調味すると、少量でも塩が付着しやすく味を強く感じられます」。発想の転換は減塩に通じます。
ちらしずしは酢飯を作らず、ごはんにすし酢をかける。
肉じゃがは、具材にしっかり下味をつけ、煮汁は水で。
少しの手間で結果が出る!毎日使える減塩テクニック。
https://croissant-online.jp/topics/38972/
◎小田真規子さん 料理家・栄養士/「スタジオナッツ」主宰。健康に配慮した簡単でおいしいレシピが人気。著書に『初めての減塩水クッキング』(セブン&アイ出版)など。
『クロワッサン』911号(2015年10月25日号)より
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