洋食おがたの土鍋ビーフカレー/割烹しなとみの丸鍋──京都の食を愛する料理家・ウー・ウェンさんの、絶対食べたいこのひと皿
撮影・東谷幸一 構成&文・齋藤優子
料理家
中国・北京出身。東京のほか、京都でも料理教室を行う。最新刊は『ウー・ウェンの100年スープ』。
新店を試すより、確実に美味な店へ
ウーさんが京都で選ぶのは「新しい店ではなく、確実においしいところ。もう、若くないですからね」。不動のNo.1は『洋食おがた』。和食は『割烹 しなとみ』とともに新店の『MUBE』も薦めるが、それは『じき宮ざわ』時代から、店主の料理を知っていればこそ。京都の店の魅力は「地元のものをとても大切に、誇りにしているところ」だそうで、『Argento Sandwich & Espresso』の、地元で採れた野菜などがたっぷり入った自家製フォカッチャのサンドイッチもお気に入りだ。
土鍋ビーフカレー | 洋食おがた(烏丸御池)
食べすぎた時に欠かせない締めの一皿
店主の緒方博行さん自ら足を運んで選ぶ最高の食材で作る料理に、熱烈なファンを持つ洋食割烹。「すべてのメニューがおいしいのでいつも食べすぎ、それを消化してくれるカレーが、締めには欠かせません」。6年ほど前にレシピを見直したというカレーは、小麦粉もバターも不使用。菊芋粉でルーを作り、油脂も米油がほんの少し入るだけ。鶏だしに大量の野菜とスパイスを加えて仕上げる。玉ねぎの甘味が効いた、締めに納得の食後感だ。
丸鍋 | 割烹 しなとみ(御所東)
カウンターで味わう、ほっとする絶品鍋
祇園『割烹 梅津』で、割烹の仕事をみっちり学んだ高橋集一さんが夫妻で営む。明るく迎えてくれるその2人の人柄と、「コースではなく、食べたいものだけを食べられるのが幸せなひととき」という。絶品と薦める丸鍋は、熊本県産の活けのすっぽんを〆るところから1日がかりで仕込んでいて、雑味のない、旨みが活きた味わい。酒を使わず、塩だけで天然のぼら子を漬けた自家製のからすみを丸餅にのせた一品も、必ず注文する肴だ。
買って帰りたい──祇園『白 haku』
竹籠や竹皮に包まれた“むしやしない”や和菓子が並ぶ店の季節弁当。「京都らしさそのもの。帰りの新幹線のお供はいつもここ」。調理法を変えた多彩な山菜がのる〈芽吹き寿司〉は4月中旬まで。3日前までに予約が確実。2,200円。
『クロワッサン』1161号より
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