暮らしに役立つ、知恵がある。

 

広告

シニア世代にも欠かせないデジタル技術を見直してポジティブに備える「老い」

やがてくるシニアと呼ばれる年齢。その時も楽しく過ごすには? 必須の“デジタルスキル”を軸に考えます。

撮影・青木和義 構成&文・堀越和幸

「デジタルスキルはシニアが自立するために欠かせない」──ショコラさん ブロガー。60歳の時に備忘録として始めたブログが、シニア世代では異例のページビューを記録。著書に『65歳から心ゆたかに暮らすために大切なこと』など
「デジタルスキルはシニアが自立するために欠かせない」──ショコラさん ブロガー。60歳の時に備忘録として始めたブログが、シニア世代では異例のページビューを記録。著書に『65歳から心ゆたかに暮らすために大切なこと』など

得意なわけではないけれど、私がデジタルに親しむ理由

ブロガーのショコラさんは現在69歳だ。40代の時に離婚を経て一人暮らしを始め、2年前には仕事も辞めた。現在の生活は、年金とこれまでに蓄えた貯金で賄っている。

「一人になってからはずっと節約をして生きてきたので、やってないことや行ってないところが私にはたくさんある。気力、体力はこれからどんどん落ちていく一方なので、やりたいことは今やらなきゃという気持ちで、老後のために貯めたお金を使っています」

旅行、ジムでのフラダンスやアクアダンス、孫へのプレゼント、ネットを利用する買い物……。そうしたショコラさんの生活にデジタルは少なからず寄与している。本人はことさら強いわけではない、と言うのだが。

「特に一人暮らしの初老の人間には慣れる必要がある。というのも、世の中はそのように推移しているので。あとはデジタルにはちょっとした“お得”があるんですよ。限られた原資で生活をしているから、やっぱりありがたい」

その具体的な事例を見ていこう。

買う

フラダンスのパウスカート、カシミヤ混のコート、ブランドもののリュックやバッグ、さらには秋田県の樺細工や沖縄のやちむん、これら全てフリマサイトで購入
フラダンスのパウスカート、カシミヤ混のコート、ブランドもののリュックやバッグ、さらには秋田県の樺細工や沖縄のやちむん、これら全てフリマサイトで購入

周囲にあるおしゃれアイテムは、ほとんどがフリマサイトで購入

ショコラさんは10代の頃からおしゃれが大好きだった。今でこそショップには行かなくなったものの、その欲求を満たしてくれるのはフリマサイトのメルカリだ。

「欲しいものはウインドーショッピングをするようにサイトをチェックしています。今では私の欠かせない趣味です」

欲しかった9万円台のコートが1万円台に、3万円台のリュックが5000円台に。洋服のほかには雑貨なども購入する。

「4年くらい前に始めて、売買合わせて500点くらいの商品を取り引きしました。安いのはもちろん、すでに廃番になった商品との出合いもあって楽しい。やり方に慣れてしまえば、シニアにとってこんなにラクでお得なショッピングはないと思います」

予約する

図書館のホームページから読みたい本を予約するショコラさん。「私の町では、ない本は区のほかの図書館からも探してくれるので、そんな点も便利です」
図書館のホームページから読みたい本を予約するショコラさん。「私の町では、ない本は区のほかの図書館からも探してくれるので、そんな点も便利です」

ネットは時短になるし労力も軽減、さらには割引きだって期待できる

住んでいる町の図書館で本を借りるショコラさんは、コロナ禍をきっかけにオンラインで本の予約をする習慣を獲得した。

「書架を覗かなくとも借りたい本の有無が一目瞭然だし、人気本の順番待ちで自分が今何番かというのもすぐにわかります」

ネット予約は時間や手続きの短縮になる。最近は電車のチケットもオンラインで買う。

「JRの〈スマートEX〉と〈えきねっと〉を利用しています。券売機まで足を運ばなくていいし、予約変更も簡単で本当に便利。昨年は一人旅で青森県の弘前市に出かけてきたんですが、“早割”を利用したら新幹線代が25%引きになって感動しました」

最近はオンラインで予約をすると割引きになる美術館も利用している。

つながる

高校時代の親しい友人と今でもLINEでつながるショコラさん。「3人グループで、月に1回、ランチと近郊の散歩に出かけます。先日は江の島に行きました」
高校時代の親しい友人と今でもLINEでつながるショコラさん。「3人グループで、月に1回、ランチと近郊の散歩に出かけます。先日は江の島に行きました」

みんなが使う通信手段は、苦手意識を封印してとにかく使う

SNSの中でもLINEはシニアにとってもある程度一般的な通信手段だろう。しかし、ショコラさんにはこんな体験がある。

「10歳くらい年上ですぐ電話をかけてくる先輩がいました。その人はLINEには入っていますが、文字打ちが苦手らしく電話に頼るので、出られないことも多く困りました」

相手を困らせないように、皆が常識として使っているものには極力自分も参加する、という意識がシニアを孤立から救う。

「私は高校時代の仲良し、家族のグループを作っています。ありがたいのは写真が共有できること。先日も妹が実家の片づけで、昔の写真をまとめて送ってくれました」

ショコラさんと友だちは電話をする時は事前にLINEで都合を確認することが多い。

記録する

読書日記代わりにもなっているショコラさんのインスタグラム。「好きな系統はミステリーや時代小説です。同じ趣味の人とつながる楽しみもあります」
読書日記代わりにもなっているショコラさんのインスタグラム。「好きな系統はミステリーや時代小説です。同じ趣味の人とつながる楽しみもあります」

ずっと続けている趣味の履歴を、備忘録がわりでSNSに残す

前述のとおり、読書はショコラさんの趣味の一つだ。図書館の貸出期限は2週間なので、その間に読む本を4冊借りるという習慣をずっと続けている。

「もう13年くらいになります。ただそういう生活を続けていると、たまに同じ本を借りてきてしまったりすることがあるんですよ。そのためにSNSを始めました」

借りた本のカバーを写真で撮って、それをインスタグラムにアップする。読書の履歴が一目でわかり、備忘録にもなる。

「コメントをいただいたりすると励みにもなりますし。ちなみに私は、もう一つ、旅の記録専用のアカウントも持っています」

好きなテーマに特化してSNSを記録がわりに、シニアならずとも真似してみよう!

申し込む

ショコラさんは旅行関連の申し込みの際にも積極的にQRコードからアプローチする。「最近は宅配便の再配達にも使われていて、むしろ便利です」
ショコラさんは旅行関連の申し込みの際にも積極的にQRコードからアプローチする。「最近は宅配便の再配達にも使われていて、むしろ便利です」

お店も行政も今や当たり前、世に出回る二次元コードに親しむ

ここ10年くらいであっという間に世の中に普及したのがQRコードを代表とする二次元コード。商品情報の読み取りをはじめ、街の飲食店ではメニューをこれで注文するところもどんどん増えている。

「病院の予約やがん検診などの行政からの案内も今ではQRコードが付いているのが当たり前。ということは、シニアもこれを使いこなせなければいけないということ」

例えば役所への申し込みなどで、もしもQRコードが苦手で敬遠するとしたら……。

「電話か、あるいは実際に足を運んで対面で事務手続きをすることになりますよね。でも、どちらもそこまでたどり着くのにすごく時間がかかってしまうのが現代です」

今のうちから当たり前にしておこう。

コード決済する

現金とコード決済の使い分け、が私の性に合っているとショコラさん。「現金支払いでおつりの計算をすることは脳トレにもなると聞いたことがあります」
現金とコード決済の使い分け、が私の性に合っているとショコラさん。「現金支払いでおつりの計算をすることは脳トレにもなると聞いたことがあります」

ちょっとした小さな買い物は、スマホで済ませるのが今は便利

今は財布を家に忘れてもスマホがあれば買い物ができる時代。もちろん、スマホに支払い機能が備わっていればの話だが。

「私はペイペイのアプリを入れています。本来は財布の中身を気にしながら買い物をしたいタイプなので、ネットでの買い物以外は現金支払いが主なのですが、たとえばちょっとしたものをコンビニで買うときなどは、コード決済がやっぱり便利です」

ジムの帰りにおやつにコロッケ、そんな時はペイペイでさっとお支払い。店が混んでいても、後の人をあまり待たせずに済む。

「先日のある食事会ではみんなペイペイを使っているので、それで支払いを割り勘にする時に便利でした。そういうことがこれからはもっと増えていくんでしょうね」

『クロワッサン』1158号より

広告

  1. HOME
  2. シニア世代にも欠かせないデジタル技術を見直してポジティブに備える「老い」

人気ランキング

  • 最 新
  • 週 間
  • 月 間

注目の記事

編集部のイチオシ!

オススメの連載