柔軟運動のエキスパート対談で判明! 開脚チェア、肩甲骨用ピロー……いま使うべきストレッチグッズ決定版(後編)
撮影・黒川ひろみ 文・門上奈央
右・小澤孝司(おざわ・こうじ)さん
「アルペン」BtoB・フィットネス事業部
全国23店舗ある〈アルペンフィットネスクラブ〉にて運動指導を実施。健康運動指導士、NSCA-CPT、1級FCM技能士などの資格を保有。
左・橋本はづき(はしもと・はづき)さん
ヨガインストラクター、健康管理コーディネーター
ヨガスタジオ「アウェイク鎌倉」主宰。著書に『のばしゆらし体操』。インスタはストレッチ関連の投稿も豊富。@awakeyogaofficial
ストレッチの幅を広げ、伸びを深める一助となる専用グッズ。フィットネス関連の商品に定評のある「アルペン」の小澤孝司さんは言う。
「トレーニンググッズが売れ筋だったコロナ禍を経て、最近はストレッチにも使えるリラクゼーション系の商品が人気です。皆さんお疲れなのもあると思いますが(笑)、自宅でグッズを使ってボディケアする習慣が根付きつつあるのだと思います」
数多ある商品から自分に合うものの見極め方は? ヨガインストラクターの橋本はづきさんに尋ねると、
「サイズが合わないと正しく伸ばせないので、購入前に店舗で試すのが理想です。でも手頃な価格であればネットで買うのも便利。一番重要なのは、買うだけで満足しないこと! その意味ではすぐ手に取れる場所に置いておけるデザインも大切です」
そこで今回、定番品から新商品までストレッチに重宝するグッズを二人に試してもらうことに。プロのお眼鏡にかなう逸品ははたして?
開脚チェア
座って前後に軽く揺れるだけ
開脚をサポートするバランスチェア。骨盤へのフィット感が高く、お尻が痛くなりにくいウレタン素材を採用。専用のファブリックカバー付き。東京・有楽町マルイにある常設店『amepla SHOP』では試用も可能。サークルバランス ヨガバランス開脚チェア 1万8480円(アメイズプラス TEL:0120-787-989)。
〈座って揺れるだけ。正しい姿勢のまま開脚をサポート〉
橋本はづきさん(以下、橋本) 開脚チェア、最近いろいろなタイプが出ていますね。
小澤孝司さん(以下、小澤) 開脚のメリットは、太腿の内側をストレッチできること。ここの筋肉(内転筋)をうまく使えず腿の外側が張っている人は多いです。でも内転筋を自力で伸ばすのは案外難しいから、座って揺らすだけでもいい開脚チェアは便利だなと。
橋本 あぐらをかくのも大変なくらい内転筋が硬くなると、腰や首に痛みが出る人もいます。1日1回、これに座るだけでも体感的に変わってくるのでは。
小澤 この〈ヨガバランス開脚チェア〉のように、骨盤を後ろ側から支えるデザインの開脚チェアを選ぶといいです。骨盤を前傾させた理想的な姿勢のまま開脚できて、伸びを感じやすい。
橋本 体が硬いと最初は両脚を伸ばして座るのがつらいかも?
小澤 その場合は片膝を曲げ、逆脚は伸ばした状態で座る。左右両方行ってから両脚を伸ばして座ると安定しやすいはず。
ゴムバンド
バンドの張力で胸が大きく開く!
フィットネス全般に使えるエクササイズバンド。150cmほどの長めで伸びがいい素材感のものを選べば、工夫次第で全身のさまざまなストレッチに使える。フィットネスグッズを扱う量販店やネットショップなどで500円前後で購入可。
〈バンドの張力で気になる部位を楽に伸ばせる〉
小澤 僕はゴムバンドを筋トレに使うことが多いですが、橋本さんはストレッチグッズとして愛用されているそうで。
橋本 便利ですよ〜! よくやるのが、両端を握り、手を上に上げて広げる胸の大胸筋のストレッチ。また骨盤周りにゴムバンドを巻き、左右に腰を揺らせばお尻の筋肉が伸びます。ゴムバンドはかさばらないので、テーブルの隅など手に取りやすい所に置いておけるのも利点です。
小澤 長さや強度などいろんなタイプがありますが、どんなゴムバンドがストレッチ向き?
橋本 写真のように長いとループにして使えて汎用性も高い。強度はソフトなほどストレッチもスムーズに行えます。あとは、薄すぎると伸ばした時に切れるので、多少の厚みは必要です。
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