超簡単DIY、壁にピンで棚を取り付けよう。
ちょっとしたコツがわかれば、初めてでもできるものがたくさんある。
DIYプロデューサーの石井麻紀子さんに教わります。
撮影・黒川ひろみ 構成&文・堀越和幸
壁にピンで取り付ける棚(難易度★☆☆)
居場所のなかったものを飾る感覚で収納。
100均ショップなどで買えるワイヤーシェルフとピンフックで作れる棚。ピンを留めるのも10円玉でできる!
「簡単ですが、壁の下地を調べたり、シェルフや板を設置する際の水平と垂直を測る、という基本のキは必ず押さえましょう」。
ここで押さえた基本は今後のDIYライフに必ず役に立つ。
【材料】
石膏ボード壁用のワイヤーシェルフ(高さ40×奥行き15cm)2枚
石膏ボード専用のピンフック8セット
棚板滑り止めチューブ4本(以上e-classy TEL.06・6723・5592)
杉古材のフリー板(150×15cm*必要な長さ)2枚(WOODPRO TEL.0829・74・3710)
【使用した道具】
巻き尺
長めのピン
10円玉
ペンチ、スマートフォン
壁用下地センサー
(1)
取り付ける壁下地の石膏部分と木材の柱部分を専用のセンサーで調べる(ピンで取り付ける棚は石膏部分に取り付ける)。センサーがない時は、ピンで刺したり、手で軽くグーを握って叩いても音で見当がつけられる。裏に空洞を感じるコンコンが石膏部分だ。
(2)
ワイヤーシェルフの上部を仮留めする。ピンは10円玉などのコインで簡単に刺すことができる。
(3)
スマホの水準器アプリを起動して垂直を測る。垂直を確認したら、シェルフの下部分も仮留めをし、さらに反対側のシェルフも同じことを繰り返す。
(4)
反対側のシェルフに棚板を渡し、スマホで今度は水平を測りながら、シェルフの留め位置を微調整する。
(5)
シェルフの位置を最終的に決めたら、3本のピンを順に10円玉で押し込む。ピンの方向は写真のとおりそれぞれがクロスするように刺さる方向が決まっているので、しっかり固定できる。全てピンで固定したら、ピンを隠すキャップを被せる。
(6)
シェルフの棚が乗る棒の部分に、滑り止めのチューブを付ける。2枚の板をシェルフに渡したら完成。
超簡単DIYでここまでできる!
DIYの秘訣は何ですか? DIYプロデューサーの石井麻紀子さんに尋ねるとこんな答えが返ってきた。
「暮らしの中で何を無意識に我慢しているかをまず知ることです」
不便だけど面倒だからスルーしている。改めて見渡せば家の中はそんな不具合だらけ。そしてスルーできる程度のトラブルこそ、ちょっと手を施すだけで飛躍的に快適になる。
「難しいものもあります。でも簡単にできることもたくさんある」
講習で初めての受講生を前に話すと、DIYを難しいと感じる人は、壁にピンを刺すことにも抵抗があったりするのだそう。それだと何も始まらない……。
「今は専用の補修パテがあるので、すぐにリカバリーできます。失敗を恐れないでまずはやってみることです」
この日、石井さんが自宅で披露してくれたDIYは、初心者に向けたもの。撮影用でありつつも、実は実際にあったらいいなと感じていたものばかりだ。
「愛犬ナナのグッズをいつも床置きにしていたのがずっと気になっていたし、娘用の勉強机、玄関収納もなんとかしたいと思っていたのでいい機会です」
『クロワッサン』1112号より