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密かな薄毛の悩み、病院での治療が正解。

女性にとっても髪は大切な人生のパートナー。
最近衰えてきた?と思ったら、ひとりで悩まず、プロの助けを借りてみては。

撮影・黒川ひろみ(商品) イラストレーション・ヤマグチカヨ 文・板倉みきこ

密かな薄毛の悩み、病院での治療が正解。

薄毛に悩む女性の声が多くなるにつれ、頭皮ケアを謳う商品やエステも増えてきた。一方で、抜け毛や薄毛を過剰に気にするあまり、ストレスから悪循環に陥り一人で悶々と悩む人も多い。

「一日80〜100本程度の抜け毛なら正常範囲ですが、それ以上の抜け毛が慢性的に続くと薄毛になります。でも、神経質に数える必要はありません。『枕に付く抜け毛が増えてきた』『額の生え際や頭頂部が薄くなってきた気がする』など、少しでも気になる変化があるなら、専門医に相談するといいでしょう。そもそも、頭皮が健康なら意識することもないはず。何か不健康に感じることがあるから気を揉んでしまう……。一人で悩むより、専門的な立場から客観的に判断してもらうほうが、前向きで効率のいい方法だと思います」(女性発毛専門医・浜中聡子さん)

浜中さんが総院長を務めるクリニックを訪れる人は10代から70代以上と幅広く、中でも毛量の低下や髪質の悪化など、加齢変化が表れる40代以降が多い。

「40代、50代に多い症例が、女性ホルモンの分泌減少の影響で、髪の分け目から髪の密度が減少し、地肌が透けてくる『びまん性脱毛症』と、頭頂部が薄くなったり、生え際が後退する『FAGA(女性男性型脱毛症)』の2つです」

更年期以降は、ホルモンの分泌の変化に加え、全身の血流の低下により、髪、頭皮、毛母細胞に栄養が行き渡らないことが主な原因になるが、そのほかの原因も絡むのが女性の薄毛の特徴。

「食事や睡眠など生活習慣の要因や、体の免疫機能の低下、婦人科疾患や甲状腺疾患などの隠れた病気により誘発されることも考えられます」

原因を見つけやすい男性の薄毛と異なり、重なる多様な要因を見つけ出し、適切な治療につなげていくためにも女性の薄毛に専門医の存在は不可欠だ。

薄毛を改善するなら、〝施術〟より〝治療〟が必要。

今生えている髪を健やかに保つ「育毛」ではなく、生えなくなった毛を増やす「発毛」治療を行うのが、薄毛を改善する近道になると浜中さん。

「エステなどでの頭皮ケアはあくまで“施術”で、頭髪専門の外来やクリニックで行うのが“治療”です。専門医の診断の下、患者さんにとって安心・安全で効果を実感できる治療を行えます」

最新の治療では、発毛や髪の成長を促進する効果が高い、ミノキシジル配合タイプの内服薬や外用薬を組み合わせ、各人に合わせて処方している。

「抜け毛が減って毛量が増えると、前向きな気分を取り戻す方が多いですね」

クリニックでの治療とは?

積極的発毛(毛髪密度増量)を目指し、診察や血液検査などで現状を検査し、内服薬、外用薬、ビタミン類などの一人ひとりに合わせた治療を継続的に行う。浜中さんが総院長を務めるクリニックでは、治療に対する疑問や現状の悩みを相談できる、初回無料カウンセリングを行っている。内容を確認・納得してから治療を始められるので安心。

●続けられる価格、支払い法を選ぶのが大事。

●処方薬によって異なるが、浜中さんのクリニックでは、月1回の治療費は最大でも3万3000円。

【効果を実感できる薬を使用】

数種類ある外用薬、内服薬を症状に応じて適宜処方してくれる。外用、内服ともに、発毛や髪の成長促進効果が高いミノキシジル配合タイプを使用することが多い。市販の外用薬の濃度が1%に対して、クリニックでは20%までを用意。
数種類ある外用薬、内服薬を症状に応じて適宜処方してくれる。外用、内服ともに、発毛や髪の成長促進効果が高いミノキシジル配合タイプを使用することが多い。市販の外用薬の濃度が1%に対して、クリニックでは20%までを用意。

【50代女性の治療効果例】

来院初診時(上)と治療10カ月後(下)。分け目部分が目立たなくなり、健康な髪が生え揃ってきた。
来院初診時(上)と治療10カ月後(下)。分け目部分が目立たなくなり、健康な髪が生え揃ってきた。
  • 浜中聡子

    浜中聡子 さん (はまなか・さとこ)

    クレアージュ エイジングケアクリニック 総院長

    発毛治療の第一人者。女性専用頭髪クリニックの総院長として、薄毛、抜け毛治療を、生活習慣も含めた観点から総合的に行う。クリニックは札幌、東京、名古屋、大阪、福岡に。

『クロワッサン』1111号より

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