星座占いのKeikoさんに聞く、「新月の願い」を書いて叶えるタイミングと方法
撮影・青木和義 イラストレーション・MAI 文・知井恵理
新月の大きなパワーを味方に「書く」ことで、運を引き寄せる。
三日月や十六夜月(いざよいづき)などの名称をつけて、日本人は月に親しんできた。「月は願いを叶えてくれるものなんです。見ているだけではもったいない!」と話すのは、月を使った開運法「ルナロジー」の創始者であるKeikoさん。
「月は、地球にとって唯一の衛星であり、宇宙のエネルギーはすべて、いったん月に集約されてから地球に届くといわれています。なかでも、月と太陽が重なる新月は、パワーが月に集まるとき。新月に願うということは、そこで願った夢や目標が宇宙の大いなるサポートを受けやすくなるということ。だから、叶いやすくなるのです」
月に願いを届けるもっとも効果的な手段は、「書く」ことだそう。
「書くことで願いごとに血が通いますし、手と脳はつながっているので、願いが潜在意識に刻まれるという効果も。神社の絵馬や七夕の短冊も直筆で書くように、大事な思いや叶えたい願いは、自分の手で書くことが大切です」
新月に願う習慣は、占星術でいう〈風の時代〉が関係しているそう。
「2020年末にスタートした〈風の時代〉は、情報やネットワークなど、目に見えないものが力を持つのが特徴です。社会全体のオンライン化が一気に進んでいるのもそのひとつ。組織ではなく個人の活動、縦社会ではなく横のつながりにスポットが当たります」
今後約200年間も続く〈風の時代〉。心地よく生きるには、自分軸が大切に。他人の評価より「自分はどうありたいか」という視点で選択・決定するための自分軸。2億年以上も変わっていないという月のリズムに寄り添うことで、おのずと安定してくる。
「新月に願いを書くことで月のリズムを意識でき、つまり自然とつながることになります。自分軸が安定すると心から望むことが見えてきて、もっと願いが叶いやすくなるんです」
Q.パソコンやスマホではなく、 ペンで「書く」ことに どんな意味があるの?
A.文字にすることで、頭の中の考えが整理されます。情報化時代にとても重要になる、自分なりの価値観も見えてきますよ。
「願いに本腰を入れるには、書くことが大切です」(Keikoさん)
まずは、頭の中にある思いや考えを文字にすること。
「頭の中で思っているだけだと忘れてしまいますし、誰にも何も伝わりません。書き出して文字にすることで自分の考えを整理できますし、願いが叶ったかどうかも振り返りやすくなります」
文字にするだけならPCやスマホでもできる。しかし、「下書きの道具として使うのはいいですが、願いごとを書くときは直筆じゃないと意味がない」と、きっぱり。
「平仮名や漢字には、ひとつひとつにパワーと意味が宿っています。自分の手で書くことで、それらを直接感じられますし、手を動かすことで自分の願いを細胞レベルで記憶することができる。それに比べて、パソコンやスマホの文字には血肉が通っていないので、細胞レベルに響かない。願いも叶いにくいのです」
自分の手を動かしながら書くと、自分が本当に大切にしたいことや心の底から願っていることなど、自分なりの価値観も見えてくる。
「自分のしたいことや望む人生が明確になると、どんな世の中になっても自分らしく生きられます」
また、書くことで、行動力にスイッチが入るというメリットも。
「いくら宇宙のサポートを受けやすくなるとはいえ、書いただけで行動が伴わなければ願いは叶いません。すぐに動けなくても、一歩踏み出そうという意識が高まる。それが『書く』ことの効果です」
Q.どうイメージして、 いつ「書く」ことが願いを叶えやすいの?
A.願いごとを書くベストなタイミングは、新月の夜から翌日の夜までの間。自分の願望を、月に宣言するつもりで意図して。
新月は約1カ月に1回やってくる。その日の夜から翌日の夜までの間が、願いごとを書くのにベストなタイミングといわれる。
「新月を迎える正確な時間がわかるようであれば、そこから10時間以内に願いごとを書くと、より叶いやすくなるんです」
新月の日は月自体が隠れてしまうが、そこから徐々に満ちていく。新月は物事を拡大、発展させる起点としてパワーが強いということ。
「新たに始めたいことや軌道に乗せたいこと、成長させたいことなどを願うと、新月のエネルギー性質にぴったりと一致します。新たなスタートを切るとか、植物の種まきをするような気分で書くといいんです」
一般的に、願いごとは〝〜しますように〟と書くが、月まで届けるには、もっといい書き方が。
「自然に月が満ちるように、新月にまいた種は実ると決まっているのが宇宙の真理。だから、〝〜しますように〟と願う必要はありません。願いの主人公はあなた自身なので、〝私は〜を意図します〟と、自分の意志や覚悟を月に宣言するようなスタイルで書きましょう」
書くタイミング、願いごとの内容、文章のスタイル。これら3つをしっかりと守れば、筆記具や書く場所にこだわる必要はない。
「消えるボールペンで書いても、家計簿の脇にメモしても、書き間違えても、願いの叶いやすさは同じなのでご安心ください(笑)」
Q.夢や目標を新月に 「書き続ける」と、どんな効果があるの?
A.なりたい自分や理想の人生など、いいイメージングの練習を続けるようなもの。最低でも半年間は書き続けて、幸運体質へ。
願いが叶う人と叶わない人の差は、イメージングの内容。
「夢を実現させていく人の願いは、まるで映画やドラマの台本のよう。具体的かつ流れも自然で、ストーリーがすんなりと頭に浮かびます。これは、理想の自分や願いが叶った喜びなどの、いいイメージングができているから。潜在意識もいい方向に書き換えられ、運やチャンスが舞い込みやすくなります」
願いが叶う方法はひとつではないので、さまざまな展開やパターンで願いを書き続けることが、イメージングの練習にもなる。
「なかなか文章が思い浮かばないなら、こんな感じになるように宇宙にお願いしたい、とピンときた写真や切り抜きを、願いごとの横に貼っておくのもおすすめです」
また、書き続けることで見えてくることがあるので、少なくとも半年は新月の願いを続けたい。
「月のエネルギーを受けて自分の状態が変われば、願いの内容も変わってきます。実際、叶う叶わないは別として、願いを書くことで開運する人が多いんです」
願いが叶わないことも往々にしてあるけれど、それもいい。
「宇宙がもっと素敵なシナリオを用意してくれているかもしれないでしょう? 大事なのは、願いが叶うことより幸せになること。書き続けると、幸運体質の感覚が細胞レベルでつかめるんです」
Q.なるべく具体的に願いを「書く」ためにはどんな文章がいいの?
A.自分主体の文章に。これから自分がどう行動するのかを明確に書くのがコツ。家族や友人と一緒に書くのもおすすめです。
新月の願いは健康や金運、人間関係などどんなジャンルでもいいし、他の人のことを願ってもいい。ただし、自分主体の書き方にして。
「いいお医者さんを探しているのなら、たとえば〝私は、情報通のA子さんの紹介で、最高のドクターに出会うことを意図します〟という願いを書いてみては?」
〝情報通の〜の紹介で〟という部分を〝行きつけの病院でたまたま院長の診察日にあたり〟や、〝仕事先に向かう道の看板で、私の症状に合った病院を見つけて〟などと変えてもいい。すんなりイメージできること、自分がやりたいと思ったことを書くのがポイント。
「非現実的かもと思うことでも、宇宙のサポートが入ると近い状態まで叶うことがあるので、現実的かどうかは気にせず書きましょう。また、家族や友人と話しながら一緒に書くと、イメージが膨らみやすいのでおすすめです」
自分以外のことを願う場合に、〝私は、息子が大学に合格することを意図します〟はNG。
「〝あなたは何をするの?〟と、月に問われてしまいます。〝私は、息子が大学に合格できるように、笑顔とポジティブな言葉づかいで励まし続けることを意図します〟〝私は、父が無事に回復するよう、やさしい気持ちで介護することを意図します〟など、自分ができることや行動を書いてください」
『クロワッサン』1060号より