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【和田裕美のお悩み相談】私の仕事は世の中に必要なのか考えてしまいます。

外資系教育会社でのフルコミッション営業で世界142カ国中第2位の成績を収めたキャリアを持つ和田裕美さんが読者の悩みに答える連載。今回は呉服店を営む女性から、休業を機に考えたことを送っていただきました。

<お悩み>

いつもポジティブで元気いっぱいの和田さんに相談です。
神奈川のとある古い町で、親の代から続く呉服店を細々と営んでいます。
今回のコロナ騒動で、当然ながら今は休業しています。
なるべく考えないようにしていますが、医療関係者などの「エッセンシャルワーカー」に比べれば、自分の仕事なんて、世の中に絶対に必要なものではないかもな……と落ち込んでしまうことも増えてきました。
こんな時、和田さんならどう気持ちを前向きに切り替えますか? 
アドバイスをいただけると嬉しいです。
(海鮮丼 /40代/女性)

和田裕美さんの回答

海鮮丼さん、こんにちは

必要か必要じゃないかは
お客さんが決めることです。
たしかに海鮮丼さんがおっしゃるように
具合が悪くなれば
呉服店よりも病院に先に行くと思います。
重要性、緊急性で考えれば
やっぱり命を守ることがどんなことよりも大事です。

でも、人生は「病気」や「ウィルス」のことばかりではありません。
呉服店をされているからもうすっかりご存知だと思いますが
日本には古来より普段通りの日常を「ケ」の日、
お祝いごとや行事の日を「ハレ」の日と呼んできましたよね。
もし人生に「ハレ」がなにもなかったら
きっとそれはメリハリのない楽しみのないものになったんです。

たまにおしゃれをしたり
たまに美味しいものを食べたり
仕事を休んで出かけたりすることが
あるからこそ、人生を楽しむことができます。
もちろん故人を送るときであっても
きちんと正装することで
心を整えることができます。
だから
海鮮丼さんのやっていることは
ある意味、人の人生に特別な意味を届ける
大事なお仕事なのです。
医療とは比較できない大切な意味があるのです。

もう一度言います。
必要かどうかはお客さんが決めることです。

そしてこんなときだからこそ
着物を着たい人が世の中にはたくさんいるはずです。

サービスを提供する側が「必要ないかも……」と
思ってしまえば
その商品の良さが伝わりにくくなります。

海鮮丼さんが呉服に触れるとき
袖を通すときどんな気持ちになりますか?

背筋が伸びて整う気持ちになりませんか?
それは明らかに部屋着のままで家にいるときと
別のものだと思います。

そんな大事な商品を扱っているということに
自信を持ってください。
わたしはとても素敵な仕事だと思います。

和田裕美(わだひろみ)●作家・営業コンサルタント。京都生まれ。京都光華女子大学キャリア形成学科客員教授。書籍だけでなくラジオや会員サービス「パワースクール」など各種メディアで情報発信中。代表作に、『人に好かれる話し方』、『世界No.2セールスウーマンの「売れる営業」に変わる本』『人生を好転させる「新・陽転思考」』等。新刊に『稼げる技術』(ダイヤモンド社)、『タカラモノ』(双葉文庫)など。
 公式サイト

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