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【山田ルイ53世のお悩み相談】仕事をやめたいとこぼす、責任感の強い夫にかける言葉がわかりません。

お笑いコンビ髭男爵のツッコミ担当で、作家としても活動中の山田ルイ53世さんが読者のお悩みに答える連載。今回は激務から逃れたいとこぼす夫に悩む主婦からの相談です。

撮影・中島慶子

<お悩み>
仕事が辛く、辞めたいと言う夫に、どう声を掛けたら良いでしょうか?
夫は朝6時半に家を出て、残業が当たり前。帰宅は20時~22時です。
「稼ぐのが俺の役目」と頑張ってくれているので、心から感謝していますが、あまりの残業と休出、責務の重さに「辞めたい」と毎日言います。私もパートを始め、いつでも正社員へ変更のきく
職場にいます。
「私もいるから、一人で頑張らなくていいよ。辞めてもいいよ。」と話すのですが、ため息ばかり。
因みに夫は、私には働かずに家庭にいて欲しいという考えです。
どう伝えたら、夫の気持ちに寄り添えるでしょうか…。
(みさ/女性/ 30代後半、同い年の夫婦。幼稚園に通う子どもが一人おります。)

山田ルイ53世さんの回答

「稼ぐのが俺の役目」と「朝6時半に家を出て、残業をこなし、20時~22時に帰宅」する旦那さん。

みささんには、「働かずに家庭にいて欲しい」とのお考えだそうですが、一方で、「あまりの残業と休出、責務の重さ」から「仕事が辛く、辞めたい」と毎日こぼしているとのこと。
一見矛盾していますが、どちらも本心……要は限界なのだと思われます。
非常に心配です。
「私もいるから、一人で頑張らなくていいよ。辞めてもいいよ」と言う相談者の存在は現時点で唯一の救いだとは思いますが、旦那さんの性格・信条を限られた文面から推し量ると、
「いや、大丈夫!頑張る!」
と逆効果になるのかもしれません。
とは言え、これはもう旦那さんの考えを変えて頂くしかない。
「男は一家の大黒柱となって、定年まで勤め上げなければならないのだ」という前時代的な男性像、もっと言えば、“社会人像”に囚われ過ぎているように思います。
稼げるほうが稼げばいいのだし、そこを補え合えてこその夫婦。
これでは、夫婦であることが苦しみの原因となってしまっている。
不毛かつ矛盾しています。
この状態が続くのは、相談者ご自身、不安と心配で楽しくないのだとはっきり伝えるのも悪くないと思います。
話し合いましょう。

山田ルイ53世●お笑いコンビ、髭男爵のツッコミ担当。本名、山田順三。幼い頃から秀才で兵庫県の名門中学に進学するも、引きこもりとなり、大検合格を経て愛媛大学に進学。その後中退し、芸人へ。著書に『ヒキコモリ漂流記』(マガジンハウス)、『一発屋芸人列伝』(新潮社)、近著に『一発屋芸人の不本意な日常』(朝日新聞出版)。
 公式ブログ

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