国立西洋美術館で開催中の「ルーベンス展―バロックの誕生」(〜2019年1月20日まで)。
ペーテル・パウル・ルーベンスは、現在のベルギー、ルクセンブルクを中心とする地域である、アントウェルペンで育ち、後に画家修行をはじめる。1600年から8年間、憧れのイタリアで古代美術やルネサンスの美術を学びながら過ごし、帰郷後もイタリアの美術を参照。その後、ルーベンスは時代に先駆ける作品を量産し続け、イタリアの若い画家たちにも影響を与え、「王の画家にして画家の王」と呼ばれた。
ルーベンスとイタリア美術の影響関係にフォーカスした展覧会は、日本で初の試み。ルーベンスに先行する16世紀のイタリアの芸術家の作品、同時代以降のイタリア・バロックの芸術家たちの作品と共に展示する。
本展では全7章で構成。本邦初公開含む、ルーベンス作品が10ヶ国から約40点集結。3メートル級の大作・祭壇画が一堂に並び、圧巻の展示構成で、ルーベンスの魅力に触れることができる。
日本で過去最大規模のルーベンス展。秋のアート散策候補に入れてほしい展覧会だ。