フードスタイリスト・野口英世さんが愛用する「これは私の手の一部」という道具たち。
毎日の料理を手早くすませるためには調理道具の使い勝手こそが最優先課題です。鍋やフライパンの中で自在に操れて、料理の仕上がりをびしっと決めてくれて台所に置けばすっきり収まる、そんな理想の道具たち。料理上手のお気に入りの逸品を取材しました。
撮影・三東サイ 文・河野友紀
食材を傷つけずに調理できる優しい先端。加熱調理にも盛りつけにも大活躍の一本。
黒一色の調理スプーンは、無印良品のもの。250℃までの耐熱性シリコン製で、火を使う調理にも対応。
「炒める、混ぜる、盛りつけるまで一本で済むので、洗い物が減るのがまず長所。また継ぎ目のない一体型デザインなので、隙間に汚れが入り込まず、常に清潔な状態をキープできる。私はよくこれで炒め物をするのですが、スプーン部分が大きめかつ浅めなので、ヘラやフライ返しのように食材とフライパンや鍋の間にスッと入る。なおかつまとめてすくって返すことができ、そのおかげで調味料がよく回る。結果、必要以上に食材に触れずに済むため、料理が美しく仕上がります。また柄の部分にはステンレスの芯が入っているので、ぐっと押し付けてもしならない。一方でスプーン部分の先端にはしなりがあるので、フライパンなどに密着し、ソースや調味料をしっかりかき集められる。まさに強さと優しさを兼ね備えた一本です」
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