料理研究家・坂田阿希子さんが愛用する「これは私の手の一部」という道具たち。
毎日の料理を手早くすませるためには調理道具の使い勝手こそが最優先課題です。鍋やフライパンの中で自在に操れて、料理の仕上がりをびしっと決めてくれて台所に置けばすっきり収まる、そんな理想の道具たち。料理上手のお気に入りの逸品を取材しました。
撮影・三東サイ 文・河野友紀
フランス生まれのゴムベラは、食材を優しく扱える先端のしなりが魅力。
ゴムベラは、フランスの老舗「マトファー」社のものを愛用。どこか懐かしい雰囲気を漂わせるデザインだ。
「オムレツを作るときによく使用するのですが、卵のようなやわらかいものは、扱う道具にもある程度のやわらかさがないと、うまく調理できません。その点このゴムベラは先端部分に、絶妙なしなりがある。フライパンにピタッと密着し、固まり始めた直後の繊細な卵をバターとともに手早くしっかりまとめることができる。食材を無駄なくすくい取ってくれる感覚が、とても気持ちがいい」
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