【荒木久美子さん×山路徹さん】 もしかして一般人のほうが有名人より激しく不倫してる?
秘めた性の悩みと苦しみは、法律や道徳で解決できない。
荒木 若いときにやりたいことやってこなかったんですかね。
山路 ’90年代にジュリアナクイーンの呼び名を欲しいままにした荒木さんは、そりゃやりたいことを全部やってきたかもしれないけど。
荒木 5年前まで元モデルや元タレントといった女友だち15人ぐらいでチームを組んで、年間300試合以上の合コンとパーティに行ってました。
山路 試合?
荒木 試合です。戦いですよ。
山路 年間300といったって、1年は365日しかないですからね。
荒木 土曜日とかはトリプルヘッダーが基本なんで忙しいんですよ。婚活スクールに役立てる勉強もしていましたし。2年前まで銀座でバーラウンジを母と経営していましたから、お店やりながら合コンとパーティに行きまくり、学校は朝早いからいつも眠い(笑)。
山路 えらいね……。そこまでいくと、頭が下がりますよ。
荒木 だけど年間300試合の合コンとパーティに明け暮れても誰も結婚できなかったんです。モテるのと結婚するのは別問題だとわかりました。
山路 5年前それに気がついたわけですね。婚活に切り替えた?
荒木 理想のパートナーの56の条件を書いて、すべての条件を満たす相手と4年前に結婚しました。ずっと勉強してきたことを生かして、3年前に婚活スクールを開いたんです。
山路 ご自身の経験を生かしたアドバイスをしてるんですね?
荒木 もちろんです。自分の希望を明確化するのはすごく大事ですね。さらに、理想とする男性の好みをつかんで、容姿から合わせていく。
山路 戦略と戦術と……なるほど、これは戦争ですね(笑)。
荒木 山路さんが紛争地域の取材経験を生かして書いた『口説きの技術』は、素の自分を出してコミュニケートするって確かに重要なことですけど、一般的な婚活にはハイレベルすぎますよね。素を見せる前に装わないと。
山路 そっか……ぼくも独身だし今日は勉強して帰らなきゃ(笑)。
荒木 恋愛経験豊富な方はいいんですよ。最近も紛争地域や危険地帯の取材に足を運んでいるんですか?
山路 最近は韓国と北朝鮮の国境付近によく行きますけど、北朝鮮問題というのはね……向こう側に取材に行けないのでなかなか大変です(笑)。それで、婚活スクールではどれくらいの人数を指導してきたんですか?
荒木 3年間で500人ぐらいですかね。塾形式で、コンサルもしています。84の条件を書いてすべて満たす男性と結婚した女性がいます。
山路 難しい点はどこですか?
荒木 ある程度の年齢になると、いいと思う男性がほとんど結婚してるんですよ。少ない独身男性を多くの女性が取り合う。男性は売り手市場ですよ。
山路 気づかなかったな……。そこまで厳しい条件の中で結婚しても、その後の努力が大切なわけでしょう?
荒木 もちろんです。たとえば山路さんはキスをする習慣ありますか?
山路 ぼくは相手がいないから。でも、猫とは毎日キスしてますよ。
荒木 そんなアイドルみたいな回答は求めてませんよ(笑)。うちも犬がいるので犬とキスしますけど、夫とも毎日しますね。ハグも毎日します。
山路 大事ですよね。でも冷めた夫婦にキスとハグはハードル高いかもしれない。「ごめん」「ありがとう」「愛してる」この3つの言葉を日常的に使えるかどうか。「ごめん」「ありがとう」さえ口にしない夫婦がゴロゴロいる。
荒木 ペットが家にいるとね、人間同士なかなか口にできなくても犬や猫には「ごめん」「ありがとう」「愛してる」が言えるでしょう。
山路 言えますね、うーん。
荒木 ハワイのヒーリングで「ホ・オポノポノ」というのがあって、「ごめん」「ありがとう」「許してね」「愛してる」の4つを言えば言うほど、家庭も仕事も人間関係もよくなるそうです。
山路 「許してね」も入るのか、夫婦に最も必要かもしれないね。
荒木 不倫だって解消できますよ。
荒木久美子(あらき・くみこ)●「荒木師匠」としてディスコ、クラブで活躍後、タレントに。婚活トレーナーの活動については http://arakishishou.net/
山路徹(やまじ・とおる)●APF通信社代表取締役。元妻・大桃美代子さん、前妻・麻木久仁子さんとの話題が世間を賑わせたことも。
『クロワッサン』964号より
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