地元民のマイペースな京都・左京区カルチャースポット案内
撮影・渡部健五(「宗忠神社」の桜以外) イラストレーション・タムラフキコ 構成&文・中岡愛子
店名はデンマーク語でうさぎ。安心・安全な「本のある場所」
大分出身、1975年の卯年生まれ。航空系ライターの京極祥江さんと公認心理師の井元綾さん、幼なじみの女性2人が営む女性のための小さなブックストア。ジェンダーやフェミニズムに関わる新刊や分野もさまざまな古書を並べるほか、「氷河期世代」「離婚」「更年期」などをテーマにした冊子を発行・販売し、静かに話題を呼んでいる。店内の一角にカフェスペースを設け、デンマークのオープンサンドイッチ、スモーブローなど軽食やドリンクも。
京都大学総合博物館(百万遍)
自然史、技術史、文化史の分野で地元民に惜しげなく「知」を開く
アカデミックな左京区の顔ともいえる京都大学が、1897年の開学以来収集する学術標本資料を約260万点以上収蔵。「特徴は、資料の背景に研究があること。研究者がナウマンゾウを記載した約100年前の化石標本や、フィールドワーク先の東南アジアの熱帯雨林を再現した仕掛けなど、個性的な展示がなにかを考えるきっかけになれば」と笑顔で話す竹之内惇志助教の専門は鉱物学。常設展から知的好奇心を触発され、終日滞在しても時間が足りない。
宗忠神社(吉田山)
真如堂から一直線の正参道は知る人ぞ知る春の桜の穴場
1862年、黒住教の教祖である黒住宗忠をまつる神社として創建。孝明天皇のほか、二條家や九條家など公家たちの信仰を集めた。吉田山の中腹にあり、なだらかな階段が続く正参道には春になるとソメイヨシノが咲きほこる。「このあたりはかつて織田信長が城を建てる予定だったと聞いています」と教えてくれたのは禰宜の中山祐太さん。境内の忠春社には眼の病にご利益があるとされる赤木忠春がまつられ、眼病平癒の祈願でも知られる。
『クロワッサン』1161号より
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