中島 歩さんが語る、連ドラ初主演作『俺たちバッドバーバーズ』──「今の世の中に、ロマンチックって必要なんだろうと思いましたね」
撮影・山本康典 スタイリング・上野健太郎 ヘア&メイク・小林雄美 文・中田 花
「このドラマで僕がするのは、マレットっていう髪型で。世界で一番ダサいと称されている髪型なんです」と中島歩さんが笑うのは、2026年1月スタートの連続ドラマ『俺たちバッドバーバーズ』で演じる理容師のヘアスタイルのこと。マレットは中島さんの発案で、衣装もほぼ自宅から持ち込んだそう。
「プロデューサーはちょっと首をかしげてたんです。でもこれじゃなきゃできないよ、みたいな訳のわからないことを言って説得して(笑)」というビジュアルも話題の「理容師アクションコメディー」が、連ドラ初主演作に。
極めてスローな独特の語り口。モデル出身で184cm、細身のルックスが昭和のクラシックな風情を感じさせるのは、2025年春に演じた朝ドラ『あんぱん』のイメージだろうか。主人公・のぶの夫「次郎」役を誠実に、美しく演じた。
「あの役は新鮮でした。こんなにまっとうなことしか言わない人をどうやって演じるの?と。出演シーンもそこそこに、いきなりヒロインと結婚、そして死んでいくという。高倉健さんの映画を最近見たんですが、ファンタジー大事だなと。みなさんやっぱり、いい人が好きなんですよね。世の中にロマンチックって必要だと思いました」
明治時代の文豪・国木田独歩の玄孫であるのはちょっと有名な話。
「いやあ、聞いたのは小学校くらいですかね。でも別に知らない人だから(笑)。少し特別な気分にさせてもらった気はします」と飄々としたもの。だが、国語の教員免許を持っていると聞けば、バッグの中には文庫本でも?
「昔は入ってましたが、最近はもう言葉はうんざりで(笑)。今日ですか?鍵と財布と、携帯の充電器。あとはティッシュと手ぬぐい、ミントのタブレット、台本です。まあそれから……ひと握りの夢と……(笑)」
どんな俳優になるのが夢ですか?
「トップというか主演を、いろいろとやれるように。あとは……もっと有名になりたいなって思います」と言いながら、「一般人に見つかった」という設定の中島歩を演じはじめる。「え? 僕?」と自分を指差したり、「撮らないで~」と顔を隠したり、「シーッ」と口止めのポーズを作るなど、全力の演技でスタッフを笑わせてくれる。
「けどそうですぜ、俺がその中島ですぜ、みたいな(笑)。ただ品がないですからね、だっさいですからね、有名になりたい、は。でも、いちばん素直な言葉だな、とも思ってます」
『クロワッサン』1156号より
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