【台所道具の素材別お手入れ法】正しい扱い方とお手入れで道具は長く使える
撮影・川上朋子 文・黒澤 彩
鉄
使いながら育てる素材。水気を取り油をなじませる
【扱い方】
初めて使う時には多めの油を入れて弱火で加熱し、油を捨てて使う。使った後は、熱いうちにお湯をかけ、なるべく洗剤を使わない。
【長持ちさせるお手入れ】
水気に要注意。洗った後はそのままにせず、よく水気を拭き、植物油で表面をコーティングするとサビから守ることができる。
ステンレス
傷が汚れの温床になるので、傷つけない手入れを
【扱い方】
サビにくく扱いやすい素材だが、傷には注意。強い火力で変色してしまうこともあるので、強火で長時間加熱するのは避けること。
【長持ちさせるお手入れ】
焦げつきなど、スポンジで洗っても取れない時は、力まかせに擦って傷をつけないように注意。酢水に浸けてから再度洗う。
土
色やにおいを吸う、呼吸する素材。収納もポイント
【扱い方】
釉薬がはがれると汚れやすくなるので、洗う時に強く擦らない。酢水またはお湯に浸けて、焦げつきを浮き上がらせてから洗う。
【長持ちさせるお手入れ】
洗った後はひと晩、風通しのいいところに置いてしっかり乾かす。収納する時も下にすのこを敷くなどしてなるべく通気をよくする。
木
浸水させてから使うと色もにおいも染み込まない
【扱い方】
毎回、一度水に浸して使うと、食材のにおいや色がつくのを防げる。生乾きのまま長時間置くとカビの原因に。よく乾かしてから収納を。
【長持ちさせるお手入れ】
2〜3週間に一度ほどオリーブ油などの天然油をペーパータオルに染ませて塗る。木が本来持つ油分を補い、木肌がパサつくのを防ぐ。
ガラス
お湯や酢を使って曇り知らずの透明感をキープ
【扱い方】
洗ってそのままにしておくと水垢や曇りが残るので、仕上げに熱めのお湯(60〜70℃)をかけてから毛羽立ちのないふきんで拭く。
【長持ちさせるお手入れ】
曇りが気になる時は酢水に浸ける。赤ワインを飲んだ後のグラスは、お湯を入れてしばらく置いておくとステインが落ちやすい。
『クロワッサン』1151号より
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