日本を席巻したスウェディッシュポップの爽やかな旋風──「Carnival」(カーディガンズ)
高橋芳朗の暮らしのプレイリスト。12年ぶりの来日になるスウェディッシュポップを象徴する存在、カーディガンズ。今回は、スタイリッシュなイメージを決定づけた「Carnival」。彼らの躍進を支えた名プロデューサー、トーレ・ヨハンソンの活躍も忘れるわけにはいきません。
文・高橋芳朗
1990年代の音楽シーンに一大潮流を形成した北欧スウェーデン産のスウェディッシュポップ。その代表的なアーティストが集結するロックフェス『SWEDISH POP CARNIVAL 2025』が10月13日に東京、14日に大阪で開催されます。
出演はクラウドベリー・ジャム、メイヤ、そして12年ぶりの来日になるスウェディッシュポップを象徴する存在、カーディガンズ。1994年にデビューした彼らは、ボーカルを務めるニーナ・パーションのメランコリックな歌声とメロディアスなギターサウンドによって瞬く間に人気バンドの座を確立。「Carnival」(1995年)や「Lovefool」(1996年)などのヒット曲でスウェディッシュポップのスタイリッシュなイメージを決定づけました。
スウェディッシュポップのブームを牽引したのはまちがいなくカーディガンズですが、彼らの躍進を支えた名プロデューサー、トーレ・ヨハンソンの活躍も忘れるわけにはいきません。スウェーデンから世界に進出した彼の手腕は、ここ日本でも数多くの作品で発揮されました。
中でも最良の成果といえるのが、1997年発表のカジヒデキ『MINI SKIRT』、原田知世『I could be free』、BONNIE PINK『Heaven’s Kitchen』の3作。これらすべてがオリコンチャートでトップテン入りを果たしている事実に、当時のスウェディッシュポップの快進撃ぶりがうかがえると思います。
『クロワッサン』1151号より
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