暮らしに役立つ、知恵がある。

 

広告

浅草「銀座ブラジル」──エッセイスト・安澤千尋さんが長年通う店。世代を超えてつなぐ味、変わらない雰囲気に安らぐ名店

何世代にもわたって続いてきた老舗の喫茶店、居酒屋、食堂の魅力とは? エッセイスト・安澤千尋さんに長年通う店を教えてもらいました。

撮影・上原未嗣 文・辻さゆり

浅草「銀座ブラジル」

1948年創業
創業時から変わらぬ食材と、守り続けてきた味

左:「元祖フライチキンバスケット」(1,500円)は胸肉を使用。テーブルに持って行くまでの余熱で火が通るよう、時間を見計らって揚げる。右:注文を受けて手作りするため、週末は1時間半くらい待つことも。「友人とおしゃべりしながら待ち時間も楽しんでいます」(安澤さん)。左は店主の梶さん
左:「元祖フライチキンバスケット」(1,500円)は胸肉を使用。テーブルに持って行くまでの余熱で火が通るよう、時間を見計らって揚げる。右:注文を受けて手作りするため、週末は1時間半くらい待つことも。「友人とおしゃべりしながら待ち時間も楽しんでいます」(安澤さん)。左は店主の梶さん
安澤千尋(やすざわ・ちひろ)さん 街歩きエッセイスト。1981年生まれ。浅草出身。2017年からブログ「かもめと街」を始める。初の著書『午後のコーヒー、夕暮れの町中華』(書肆侃侃房)が発売中。

料理は注文を受けてから材料を切り出すところから始める。どんなに忙しくても作り置きはしない。

「創業当時のものと同じ材料を仕入れ、調味料の配合も変えていない。だから同じ味が作れるんです」と話すのは、3代目店主・梶純一さん。ブラジルコーヒーの輸入をしていた初代が銀座で開業したのが始まりで、浅草店がオープンしたのは1963年。浅草出身の安澤千尋さんは子どもの頃からこの店のショーウィンドーを眺めて育った。初めて店に入ったのは大人になってから。

「すべて手作りされていることに驚きました。味はもちろんのこと、梶さんの笑顔にも元気をもらっています。ご家族経営でお母様もちゃきちゃき働かれていて。お客さんを大事にしつつ対等、という空間が心地よいんです」

ブレンド珈琲(500円)。湯煎で温めてからコーヒーを注ぐオリジナルカップも創業当時から変わらない
ブレンド珈琲(500円)。湯煎で温めてからコーヒーを注ぐオリジナルカップも創業当時から変わらない
創業当初から使っている椅子。「雰囲気を変えずに補修したいので、今この籐を編める人を探しています」
創業当初から使っている椅子。「雰囲気を変えずに補修したいので、今この籐を編める人を探しています」
ゆるやかにカーブを描く天井はギターの形。吹きガラスを使った照明など、随所に変わらぬこだわりが
ゆるやかにカーブを描く天井はギターの形。吹きガラスを使った照明など、随所に変わらぬこだわりが
ブレンド珈琲(500円)。湯煎で温めてからコーヒーを注ぐオリジナルカップも創業当時から変わらない
創業当初から使っている椅子。「雰囲気を変えずに補修したいので、今この籐を編める人を探しています」
ゆるやかにカーブを描く天井はギターの形。吹きガラスを使った照明など、随所に変わらぬこだわりが

SHOP INFO
東京都台東区浅草1-28-2 シカゴビル2階
TEL:03-3841-1473
(営)9時~15時 水・木曜休

浅草「銀座ブラジル」──エッセイスト・安澤千尋さんが長年通う店。世代を超えてつなぐ味、変わらない雰囲気に安らぐ名店

『クロワッサン』1150号より

広告

  1. HOME
  2. くらし
  3. 浅草「銀座ブラジル」──エッセイスト・安澤千尋さんが長年通う店。世代を超えてつなぐ味、変わらない雰囲気に安らぐ名店

人気ランキング

  • 最 新
  • 週 間
  • 月 間

注目の記事

編集部のイチオシ!

オススメの連載