進化系ビジネスホテルラバーが語り合う。あの設備、サービス……また泊まりたい一軒【後編】
イラストレーション・スケラッコ 構成&文・保手濱奈美
進化系ビジネスホテルラバー
右・蜂谷あす美(はちや・あすみ)さん
旅の文筆家
ビジネスホテルの利用は月1回以上。旅の目的は列車に乗ること。著書に『女性のための安心鉄道旅行術』(イカロス出版)など。
中・山本浩未(やまもと・ひろみ)さん
ヘア&メイクアップアーティスト
ビジネスホテルの利用は月1回程度。旅のおもな目的は宝塚観劇や寺社巡り。ヘア&メイクの活動は女性誌、広告など多方面にわたる。
左・瀧澤信秋(たきざわ・のぶあき)さん
ホテル評論家
ビジネスホテルの利用は月10回以上。おもな目的はホテルのインスペクション。独自リストにもとづき設備などをチェック。
無料、効率的……。充実のサービスが定番化
蜂谷 私はちょっと穴場の情報をお話しできればと。またもJR系で恐縮ですが(笑)、「JR東日本ホテルメッツ宇都宮」は、ホテル3階に餃子店『宇都宮みんみん』が入っている ※5 んです。地元の人気店ですが、この店舗は比較的待たずに入店できます。ビジネスホテルは夕食が付かないので、夜ごはんの場所にも最適です。
瀧澤 進化系ビジネスホテルは、女性目線の付加価値を付けることにも注力していますが、お二人は、これはよかったというサービスはありますか?
山本 リッチモンドホテルの駄菓子しかり、無料でもらえるものの範囲が広がっている ※6 。あと、アメニティが部屋に備え付けではなく、ロビーで必要なぶんだけ持っていくというシステムは、無駄がなくていいと思います。
蜂谷 フリードリンクもティーバッグだけでなく、コーヒーマシンを置いているところが増えましたよね。
瀧澤 それはもはや定番です。大型ビジネスホテルチェーンの「スーパーホテル」では、無料のアルコールを提供する店舗も増えています。
蜂谷 無料の波はアルコールまで! 少し話は変わりますが、大型ビジネスホテルチェーンといえば、鉄道ファンには「東横INN」を定宿にしている人が多くて。どこに泊まっても間取りが似ているので、コンセントやスイッチの場所がすぐにわかっていい ※7 と。
瀧澤 それは大型チェーンならではの利点ですね。一方で、小回りが利く中規模チェーンだからこそできる店舗ごとのサービス ※8 も、最近盛り上がっていますよ。例えば「ベッセルイン高田馬場駅前」のスイートルームは、大画面モニター付きで推し会にもピッタリ。テラスでバーベキューもできます。また、「クインテッサホテル東京羽田 Comic&Books」は、約8000冊の漫画が読み放題。しかも、24時間、カレーとうどんが無料で食べられます。
山本 そんなところもあるんですね!
蜂谷 ビジネスホテルはやはり奥深い。
5. 館内の『宇都宮みんみん』はちょっとした穴場
1人利用の客が多いため、回転が早く、あまり待たずに入れる。サクッと食べてすぐに電車に乗れるのもいい。宿泊客以外も利用OK。
6. アメニティ、コーヒー、さらにアルコールも無料に!
無料サービスの範囲が拡大。「スーパーホテル」では、夕方はアルコールが無料で飲める〈ウェルカムバー〉を国内176店舗中、156店舗で実施。
7. 位置関係に迷わず済むのは、大型チェーンのメリット
コンセントや電気のスイッチ、リモコンなど、どこにあるのか探すのは微妙にストレス。でも、「東横INN」なら、それはまずないはず。
8. 柔軟な対応力でますます独自に進化
中規模チェーンのなかでも注目は「ベッセルイン」と「クインテッサホテル」。「ベッセルイン」は18歳以下の添い寝無料も目玉!
『クロワッサン』1148号より
広告